[46] 新幹線が好き

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本日は、2016623日木曜日だ。

 福山市立大学は、本日の午前中は休講だった。午後はクラスがあったが、遅刻者が少なくなかった。

 なんでか?

 広島県福山市は昨晩から本日の朝にかけて豪雨だった。あちこちが冠水状態になった。JRの在来線が立ち往生した。

 北部の山辺の住民や、南部の鞆の浦などの海辺の住民に対しては、避難勧告ではなく、「いざというときの避難場所はここですから覚えておいてね~~」通知が来たぐらいだ。

 という天変地異系出来事もあれば、いいこともある。

 福山市の優良企業の「エフピコ」の会長さんがポンと「10億円」を福山市立大学に寄付してくださった。

 「エフピコ」さんは、スーパーマーケットで売っている食品のトレイなどを製造している会社である。世界的な技術を持っている。だから、株主に外資系資本も多い。外資に乗っ取られたら、どーしよう・・・それぐらいの優良企業である。

 「エフピコ」の会長さん!!10億円寄付」ありがとうございました!!

 うち、ほんと貧乏だから~~~♪♪

せっかく浄財を拝領したのだから、是非とも、「センスのない安普請の2年目にしてヒビだらけになるような類の建物」なんか作らずに、「給付型奨学金」とか「留学奨学金&奨励金」とかに使ってもらいたい。

 いや、ほんと。

 うちの学生さんたちもアルバイトと貸与型奨学金(学生ローン)で大変なんだから。

 ところで、今日は「新幹線に乗るのが好きだ。そこでhuman beings watchingしているのが好きだ」という、しょうもない話を書く。

1996年に大阪の桃山学院大学に移ってから、今日にいたるまで、私は新幹線によって名古屋の自宅と職場近くに借りた住居の間を行き来してきた。

 二重生活というのは面倒くさい。くたびれる。交通費というか新幹線代なんか自費に決まっているから、カネもかかる。

 大学の教員で単身赴任というのは結構多い。ポストがあれば、どこにでも行くから。

 まあ、なかには、自宅に帰る費用を「研究会に出席」とかいう理由で出張扱いにして、研究費の出張費として請求する教員もいるらしいけれども。

私は気が小さいので、そういうことはしない。

 二重生活だの新幹線通勤だの、くたびれるし、カネもかかる。なのに、それを苦にせずに、私は20年間以上も二重生活を続けてきた。

 なぜか?

 「移動」が好きだから。

 新幹線が好きだから。

 新幹線という日本の動脈の中をウロチョロしている赤血球になった気分が好きだから。

乗客を観察しているのも飽きない。

 若い乗客のファッション・チェックをする。

 みんな、すっごくセンスが良くなった。

とはいえ、日本人のことだから、まだまだ自分が着たいものを着る!!という趣ではない。あるパターンをなぞっているだけではあるが、それでもカッコいい。

 30代らしき男性は、なにゆえか、TVドラマの『重版出来』に登場したオダギリ・ジョーみたいな恰好をしていることが多い。

 オダギリ・ジョーつーのは、30代くらいの男性の「ファッション・アイコン」であるらしい。

会社員らしき人々の生態をチェックする。

 最近は、座席に着きながら携帯電話で大声でしゃべっている類の人はいない。みなマナーを守っている。

 最近の会社員らしき若い乗客は、男女ともにパソコンを開いて仕事に余念がない。

 本を広げて読書している若いビジネスマンってのは、あまりいない。いてもKindleを利用している。

 家族連れの生態もチェックする。

最近の若い両親と子ども連れというのは、父親のほうが子どもの世話を焼き、マメに優しく気を遣っている。子どもを叱っている父親なんて見ない。

 若い母親のほうは、子どものことなどほったらかしでスマホをいじくっている。

 弛緩しきった姿勢で、デブるがままに、ガキといっしょにスナック菓子を食っている。

「なんで、こんな心優しいマトモそうな男性が、こんな不細工なマナーも悪い女性と結婚したんかねええ??」と不思議になる。

 もう最近の若い男性にとっては、性交させてくれて、奥さんになってくれて、子ども産んでくれる女性ならば、もう何でもいいし誰でもいいんだよ、と聞いたことがある。

 ほんまでっか?

 それくらいに「結婚難」なんだそーだ。

 若い人が結婚しないんだそーだ。

 もう「お見合い話」を持って来てくれるオバハンなんかいないしね。

 私の若い頃には、そういう人々が存在した。

 ある日突然に、未知なる中年過ぎの女性が家にやってきて、「オタクは娘さんばっかりですよね?婿養子さんおとりになりますよねえ?ならば、婿に行っていいと言う人がいるんです。一度会ってみませんか?」なんて言われたものだった。

 大学の先生からお見合い話を持ってこられたこともある

 高校時代の先生から、「親類にいいのがいる」とかで、お見合いをさせられたこともある。

 「私でさえ」だ。

 あの当時は、大人は、やたらと若い人々にお節介を焼き、結婚させようと画策したものだった。

 そういう時代であった。

 いやあ・・・1970年代は遠くなりにけり。

 1970年代なんてさ、もうざっと45年前よ。1945年時点から見たら1900年よ。昭和20年からすれば明治33年よ。それだけの時間の隔たりがある。だから、すでにして、私の常識は通じない。

 新幹線は朝に乗るのと、夕暮れ過ぎに乗るのとでは、もちろん乗客の風景も違う。

 金曜日の午後8時近くに大阪から乗って来た会社員らしい中年男性は、座席に座るなり、ホッと寛いだのか、靴下を脱ぎ、缶ビールを開けた。

 それから、おもむろにスマホでアダルト動画のチェックをし始めた。スーツを着たOLらしき女性が脱いでいくやつ。

私は、「おっ!!」と驚き、ななめ背後の席から必死に覗き見る。

 努力すれば、結構見えるもんよ。

 そんな男性でも、スマホの待ち受けは「家族写真」である。

 みんな、ご家族のために頑張っているんだね。

 しみじみ・・・

 私は、新幹線に乗るときはインターネットで予約する。ちょっとだけ安くなるし、ポイントがたまれば、普通の指定席運賃でグリーン車に乗れる。これが嬉しい。

 前の勤務先の時は、しばしばグリーン車に乗るだけの経済的余裕があった。今は安月給なんで、グリーン車はポイントがたまったときだけ。それも良きかな。

 グリーン車は、静かでスペースが広くてゆったりしているので、疲れない。

 無料で読める雑誌『WEDGE』も嬉しい。あの雑誌はおもろいね。読むに値する記事ばかりだ。

 グリーン車だと、JR東海だと、車内販売でコーヒーを買うと、そのカップを入れるごみ袋をくれるのが嬉しい。

JR東海グリーン車担当客室乗務員の女性と、山陽新幹線グリーン車担当客室乗務員の女性の差がおもろい。

 JR東海の客室乗務員の女性はスタイルも良い正統派美人である。いわゆるキャビン・アテンダント系よ。「すっちゅわーです」さん系よ。

 山陽新幹線の客室乗務員の女性は、人事のオッサンの趣味なのか、ポッチャリ系が多い。

 中には、「このプロポーションでいいのか!?」と私が驚愕するほどのデブもいる。

 いや、ほんとだって。

 山陽新幹線の客室乗務員の女性には癒される。器が文字通りに大きい。さすが山陽新幹線!!

 グリーン車には外国人ビジネスマンらしき客も多い。

 白人系ではないような、しかしエリートっぽい外国人数人と日本人のビジネスマンらしきグループが話す英語に耳をすませたりもする。

 話している英語はわかりやすいから、アメリカに留学したサウジアラビア人かな??とか、私は想像する。

 ただし、まれにグリーン車でも全く快適でないこともある。

 富裕層らしき若い奥さんが躾のできていないガキども3人を連れて乗って来たときに遭遇すると最低だ。

 ガキがどんなに騒いでも、その着飾った女性は一度も叱らない。ボケッとしている。

 だいたい3人もガキ連れていて、10センチ近いハイヒールはいているなんて、転倒が怖くないのかな??

 グリーン車では芸能人や有名人を見かけることもある。政治家なんかも見かける。

 よく「オーラがある」とか言われるけれど、オーラを感じさせる芸能人とか有名人とか政治家なんか見たことない。

私が鈍いんかね?

 というわけで、新幹線の乗客観察は、私の尽きぬ楽しみのひとつだ。

 ああ・・・これも来年の3月で終わる。

 しかし!!

 新幹線に乗らない人生なんて寂しい!! 耐えられない!!

日本中の新幹線に乗りたい。

 リニア新幹線にも乗りたい。

 車内販売で売っている不味いコーヒーを味わいながら、やっぱり、あちこち行きたい。新幹線に乗って。

 新幹線こそ、無数の日本人の力の結集だぞ。

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