本日は、2017年2月12日日曜日だ。
終わった〜〜とのんびりしている場合ではない。
なのに、くたびれきって学期末試験答案の採点も放置だ。
アイン・ランドの『水源』を読んで「もう小説は読まんでいいわ。これは私の最終小説」と思ったように、『シン・ゴジラ』を観てから、私から映画鑑賞の悦びは奪われた。
『シン・ゴジラ』を8回観た私からすれば、もうあとの映画はどーでもいいのだよ。
が、昨日にamazonビデオでレンタル料390円ぐらい払って観たドイツ映画の『帰ってきたヒトラー』は、面白かったです。
原作も面白かったよ。
ドイツって、メルケルさんの「難民100万人受け入れます〜〜」発言に見るように、非現実的な理想主義が跋扈しやすい国柄だ。
そのドイツが、ヒトラーがワープして現代ドイツに出現し、イスラム教徒やアフリカ人を嫌がる国民の声を拾ってテレビで大人気を博したり、動物愛護精神なんか蹴っ飛ばす映画を作ったとは。
おもろい。
さすがの優等生いい子ぶりっ子ドイツ人も我慢できなくなってきたか……
ドイツ人庶民も理想主義や人権思想に疲れているんね……
難民や移民が国内に入ってき嬉しいのは、難民や移民を低賃金で使いたい経営者だけだもんなあ。
メルケルさんのようなエリートは日常の生活の中で移民や難民とつきあわないけれども、庶民はね異文化と付き合わなければいけないから、難儀よ。
異文化コミュニケーションなんて、口で言うのは簡単だけど、うざいもんだ。
ところで、本日は、ずっと気にはなってたけれども、ここに書かなかった『シン・ゴジラ』に関する疑問2点について書く。
なんで今まで書かなかったかといえば、まあ瑣末といえば瑣末なことだったからだ。
でも、考えてみると瑣末じゃないぞ……と思うようになった。
ということで。
まず疑問の1
「タバ作戦」で、自衛隊がゴジラを迎え撃つシーンがあるでしょう。
鎌倉に上陸したゴジラは川崎を抜け、武蔵小杉を抜け、東京都に侵入寸前。
それを阻止せんと、陸上自衛隊の戦車部隊が多摩川河川敷に陣を張った。
そこで私は不思議に思った。
住宅や商業用ビルがいっぱい建っている地域の中を、あの戦車隊はどうやって、自衛隊の基地からこの河川敷にたどり着けたのか?
あのタイガーなる戦車は相当にでっかいのではないか?
私は陸上自衛隊の総合火力演習つーものを、富士の御殿場まで見に行ったことがある。
今の戦車というものは、非常にでっかい。
あの戦車が自由自在に移動できるような幅の広い道路があるのか?
自衛隊の基地から戦車隊が移動できるように、日本の道路は橋は作られているのか?
国道ならば大丈夫なのか?
ちょっと狭い道に入ったら、戦車に備え付けの砲台に火焔砲は道路脇の建物をなぎ倒してしまうのではないか?
ひょっとしたら、あの戦車隊は、巨大な軍用機で数台ずつ、あの河川敷に運ばれたのか?
と、ずうううーーーと心の隅っこで気にしていたら!
この元アメリカ陸軍大尉で、今は危機管理コンサルタントの飯柴智亮氏の『金の切れ目で日本から本当に米軍はいなくなる」(講談社)を、去年の秋に読んでたら!
「日本の自衛隊に戦車隊は無用。専守防衛の日本は、外国の領土に侵入しないので、戦闘があるのは、日本の国土の中になる。外国やテロリストの軍隊が日本国土に侵入したときのみとなる。でも、日本の国土は戦車が自由自在に動けるような広さがない。戦車隊持ってても無駄。売っちゃえ」
というような事が書いてあったとよ!
やっぱり〜〜!!!
自衛隊の戦車隊は狭い日本の国土では移動すらできないんだ!!
人家をぶっ潰さないと移動できんよ、あんなでっかいものは。
消防車よりでっかいよ。
やっぱり〜〜!!!
ならば、『シン・ゴジラ』の「タバ作戦」のタイガー戦車隊は、どうやって多摩川の河川敷に並ぶことができたんじゃ。
私の疑問は尽きないの。
もうひとつの疑問について。
『シン・ゴジラ』で、閣僚たちが乗り込んだヘリコプターがゴジラの吐き出した火焔に焼かれて爆発したでしょ。
主たる閣僚が全員死亡したでしょ。
あのときも不思議だったんよね。
なんで、閣僚がほぼ全員で同じヘリコプター乗るんだ?
全員が乗るヘリコプターが墜落したら、国家の機能が停止するでしょ。
ふつうは、安全保障上は、バラバラで避難するでしょ。
アメリカで、大統領と副大統領(上院議長でもある)と下院議長と国務長官と防衛長官と、あともろもろのcabinet membersが、同じ飛行機で移動するって、ありえない んじゃないか。
先日も、安倍首相と稲田防衛大臣が、同じ専用機に同乗してたのは変だと、畏友で元同僚の国際安全保障学者の松村昌廣氏がfacebookに書いてた。
首相と防衛大臣が同時に死亡という状況に備えて、要職にある公人はバラバラで移動するのが国際政治の常識らしいよ。
やっぱり〜〜〜!!!
一般人でも、お子さんのいる(用心深い)ご夫婦は飛行機に同乗しないと聞いたことある。
事故があったら、子どもは両親を亡くし孤児になる。
そのリスクを考えて、夫と妻は敢えて別の飛行機に乗る。
わかるわ〜〜〜
これぞ危機管理。
で、私は思った。
ありがたいことに平和が72年も続いてきたので、やっぱり日本人は呆けてる んだ。
非常に想像力がある映画作家でも、戦車隊が移動できるスペースが日本にあるかどうかまで考えることはできなかった(わかっていても目をつぶったのかも)。
政治家の家で生まれて育った首相でも、のん気に防衛大臣と同じ飛行機に乗る。
のん気過ぎるわ。
平和が続いたという最高の恩寵は、恩寵だけでは終わらない。
戦争の代償もあるが、平和の代償もある。
頭が悪くなるという代償が。
(追記)
首相はじめ閣僚が同じヘリコプターに乗ったのは、Facebook友だちの岡山在住の女性によると、「日本の閣僚は誰でも勤まる。首相の代わりは誰でもできる」という意味が込められているんだそーです。なるほど……
これもFacebook友だちの方からの情報ですが、日本の幹線道路は戦車対応だそーです。つまり、戦車隊を基地から動かすために、他の車両は通行止めにしたんでしょうね〜〜〜
ご指摘のとおり、ヒトラーは環境保護を重視し、動物保護的な政策も実行していましたよね。良くも悪くも。
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「帰ってきたヒトラー」で、ヒトラーは緑の党を支持しています。
ヒトラーの国内政策は、なかなか立派だったようですね。これからなのでしょう。比較的公平なるヒトラー評価が出てくるのは。
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