[143] 出所後の貧乏も怖くない

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本日は2017年3月20日月曜日で、かつ春分の日である。

引越しの疲労が酷くて、今年度最後の定例教授会(15日開催)も、後期入試判定臨時教授会(昨日19日開催)も欠席した。

すみません。

13日に福山から撤退し、14日の朝に名古屋の自宅で目覚めた時の安堵感。

それから今日の朝に至るまで、目覚めるとホッとする。

終わった んだあ……ほんとに終わったんだあ……という解放感。

刑務所を出所して娑婆に帰ってきたような気分だ。

と言ったら、蹴飛ばされるか。

だって、実感なんだからさ、しかたなかんべさ。

賃金労働をするってさ、勤務するってさ、刑務所の囚人みたいな状態よ。

やっと私は出所できたんよ。

賃金労働という刑務所から出て娑婆に出るにあたって、心配なのは「食ってゆけるんかしら」ということだよね。

私としても、早期退職を決めた時に、31年間の短大や大学の教員暮らしから給付される年金額で100歳くらいまで食ってゆけるんかしらん?と訝しんだ。

賃金労働歴は46年だけれども、年金掛け金を支払ったのは31年間だけだから、年金額が多いわけはない。

まだ現役で働いている夫に、しばらくは寄生することはできる。

いや、寄生させてもらうわさ。

この際、背に腹は変えられない。

フェミニストとしてのドグマは捨てて、心情的リバータリアンとしての気取りは捨てて、現実的に生きるわさ。

が、最悪なことも想定しておかないといけない。

年金については、いろんな情報が氾濫してる。

国家財政破綻するから年金額は予定の3割になるとか、全く支給されなくなるとか。

預金封鎖で、新円切り替えになり、庶民の蓄えは極度に目減りするとか。

いや、日本が財政破綻するわけないとか。

なんとなれば、日本が持っている資産(個人の預金も含めて)は、日本政府の借金をはるかに超えているので、大丈夫とか。

日本経済破綻説なんて財務省の陰謀だとか。

国民に重税を課すための脅しであるとか。

私は、経済や金融についてもサッパリ理解できない脳タリンなんで、そーいう予測があるということを知っても意味不明。

そもそも、不安や心配の種なんか、数え上げたらキリがない。

国家財政破綻以外も、大地震に、富士山の大噴火に、中国の軍拡に、東アジア情勢の激変(第二次朝鮮戦争ね)に、第三次世界大戦の勃発に、自分や家族の認知症発症に、泥棒に強盗に、頑固な便秘とか。

だから、とりあえず、「まあ、何とかなるっしょ……」と思考停止するしかない。

が、今回の引越しで、意外にも、私には妙な「自信」が生まれた。

やってゆけるよ、貧乏でも……という自信だ。

大大大断捨離をせざるをえなくなって、自分が自分の器以上に物を持ち過ぎているとわかった。

書籍にしろ衣類にしろ何にしろ。

読まなかった本いっぱい。

着なかった衣類いっぱい。

買って使いこなさなかったものいっぱい。

ナンタラ鍋とかスープ製造機械とか、各種健康器具とか、自己啓発CDセットとか、いろいろいろいろ。

しんどい思いして働いて得たカネをしょうもないものに使ってきた。

破棄するしかしょうがないような類のものに費やしてきた。

退職に伴う引越しのおかげで、あらためて私が知ったことは、以下のことだ。

私が欲しいと思って見境なく買ってきたものの半分以上は無用なものだったということ。

無用ではあったけれども、さんざん愚かにも無駄使いしたんで、気が済んだということ。

無駄使いしてやったぞおおおお〜〜〜という点において満足し後悔はないということ。

したいときにさんざんしたからもういいよ、枯れることができますわ……

というのは、性欲も買い物欲も同じなのだよ。

したい時にしよう!!さんざんしよう!!

貧乏でもいいよ、やってゆけるよと自信を持ち始めた理由としては、他にもある。

かつて大好きだった海外旅行にも、関心が消えてきた。

これは、骨盤の歪みからくる脚の不具合のせいだ。

長距離を自分の脚で歩けないなら、行ってもしかたない。

パック旅行の物見遊山なんて興味ないんだからさあ、私は。

知らない国の知らない街を、ジロジロ観察し覗き、ウロチョロと自分の脚で探索し歩き回れないなら、行ってもしかたない。

ああ、行ける時に行っておいて良かった。

歩き回れる時に、歩き回っておいて良かった。

いつでも行ける、退職後にのんびり行こうなんて思っちゃダメだよ。

行きたい時に行かねば。

行きたいなら、すぐに行こう!

ということで、買い物もしないし、海外旅行も行かないなら、貧乏でもいいんじゃない?

国内旅行は、神社めぐりしか興味ないから、カネはかからない。

病気になっても病院に行かないしさ、私は。

学校や職場と同じく、病院も刑務所だ。

なんで、わざわざあらたな刑務所に入らねばならないか。

せっかく自由になったのに。

歯科医院だけは行くけれども。

数ヶ月に1度は福山の「歯科室むつてっせん」に。

歯は大事よ。ははは。

数ヶ月に1度くらいは新幹線にも乗りたいし。

ということで、賃金労働という刑務所出所後の経済的不安は、今回の引越し疲労のおかげで、消えたのでありました。

貧乏でもやってゆける。

大丈夫。

貧乏でも大丈夫という確信も、安堵感と解放感をもたらすなあ!

私はもう充分に持っている。

屋根とトイレとお風呂がある住居があってさ、水道、ガス、電気、インターネットのインフラに加えて、トイレは水洗でウオッシュレットついててさ、乾燥機能付きの全自動洗濯機があってさ、冷凍冷蔵庫と、エアコンがあってさ。デロンギも何台もあってさ。

あれだけ断捨離したのに、クローゼットには似合わない衣類もいっぱいぶら下がってる。

あれだけ断捨離したのに、書籍もいっぱいだ。

暇なんか、いくらでも潰せる。

私って、昔の王侯貴族以上の生活してるな。

私は、今まで生きてきた日々の中でも、1番気楽で幸せな日々を過ごしている。

でも、みなさんは、もうしばらく刑務所で働いてください。

刑務所での労働の先に自由があります!

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