[146] 3000万円分の厄落とし

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本日は、2017年3月30日木曜日だ。

3月28日火曜日の午後に区役所に行き、転入届を出し、晴れて(?)名古屋市民となった。

区役所からの帰りに、今や、アジア系外資に買われて全国展開しているが、もともとは名古屋ローカルであった「コメダ珈琲」に寄った。

コメ黒コーヒー500円を飲みに。

昼間からお客さんいっぱい。ほとんどが高齢者。

「昼間から遊んでる高齢者が多いなあ〜〜なんかむっかつくなあ〜〜」と思った瞬間、自分も同じだと気がついた。

高齢化社会に伴い、昼日中からフラフラ遊んでいる高齢者は増えつつあるのだろう。

うーん、人生最後のチャンスのこの時期にフラフラ遊んでいてなるものか……とあらためて決意した「退職者ビギナー」の私。

高齢者は暇だから選挙の投票にもマメに行く。

だから、票集めのために、若い人向きの政策を政治家は採らないとよく指摘される。

運転免許証返納制度があるんだからさ、

投票権返納制度も作ってさ、

「65歳過ぎた有権者のみなさまは、投票権を返納したら報奨金100万円が支給されます」にしたらどうか。

愚民系高齢者は投票権を売るぞ。

アホなタレントや作家なんかを知事にしたり国会議員にする愚民系高齢者を一掃できるぞ。

が、そんな法案を日本の国会議員が通過させるはずないか。

愚民系高齢者こそ、彼らや彼女らの強い味方だもんな。

それはさておき、去年の春あたりから始まった断捨離作業に引き続いての福山撤退作戦で気がついたことは、いろいろあった。

そのひとつは、桃山学院大学から福山市立大学に移って年収が「500万円」下がったことを、私は、やっと知ったということだった。

各種書類を破棄しているときに、桃山学院大学勤務時代の源泉徴収票を見つけたからだ。

私は、2011年3月に、自分の収入は減るであろうが、まあ常識的な線であろう……と思って、福山に来た。

その「常識的な線」というものの具体的な数字に関しての予測は、かなり甘かった。

愕然とした。

まあ、400万円くらいは下がったなあ……そりゃ、苦しいはずだ……とは思っていた。

ところが、実は、500万円下がっていたのだ!!

引っ越し作業の途中で、前の勤務先の源泉徴収票を見て、「ええええええ〜〜!!」と私は仰天してしまった。

400万円と500万円は大差ないかもしれない。

でも、500万円っていうキリのいい数字の衝撃力よ。

おおおおお……

ということは、私は6年間で3000万円の収入減だったのだ!!

うわあ……

私って、どこまで馬鹿?

もし、最初から年収500万円減ると知っていたら、私は福山市立大学に来たろうか?

来るはずない。

カネは大事だもん。

カネは、ほとんど全ての問題を解決するもん。

私が働いていた日本の大学教員業界は、正規雇用の終身雇用の場合は、公募段階では給与額を明示しないのが通例だ。

たとえ採用が決まっても、給与額を明示しないところもある。

もう、ニッチもサッチも行かなくなってから、やっと給与額を知る。

契約という概念がないからね。

job descriptionもない。

福山市立大学というのができるから、来ないか……と私に話を持ってきてくれた「大学設置準備委員会」の幹部の方に、「あの、お給料はどうなんでしょうか?」と私は質問した。

2007年か2008年のことであった。

返事は、「お給料は出ますよ〜〜出ないと困るでしょう〜〜」だった。

それだけだった。

その時点で、しっかりと疑うべきであった。

迂闊過ぎた私。

500万円年収が下がった私の福山ライフは、なかなかに私的にはハードだった。

可処分所得が500万円減るって すごいことだ。

慎ましい世帯ならば、家族4人や5人の生活費になれる額だもんね。

正直に言えば、6年の間、その大幅な収入減に慣れることができなかった。

生活のダウンサイジングは難しい。

消費傾向を是正するのも難しい。

500万円年収減でも、仕事量自体はそれだけ減ったわけではなかったし、ラクになったわけでもなかったし。

研究費は形式上はあっても、使えない仕様であったから、専門書の書籍代は私費自費であったし。

名古屋に帰る新幹線代や脚の不調からくるタクシー代や、整体などのセミ医療費も馬鹿にならなかった。

貯金なんて、ほとんどできなかった。

頭が悪いので、節約などの創意工夫もできなかった。

節約って、どうやってやるの?

途中から、「もういいよ……どうせ長く居るわけじゃないから……ここに居る間は気分良くやろう」と思ってしまった。

ついには「福山ライフの経済的困窮問題」は無視して放置してしまった。

という姿勢にも現れているように、私は現実逃避的人間である。

ついでに、何事も自分に都合良く考える気質である。

命の次に大事なカネを無くすことは、「厄落とし」になると考える気質である。

そう考えることで、経済合理性に欠ける自分の脳の悪さを諦めてきた。

で、今回も、その脳の悪さを発揮する。

自業自得とはいえ、6年間で3000万円の機会費用を喪失したということは、3000万円分の厄落としをしたということだ。

あのまま桃山学院大学の労働をこなしていたら、大病になっていたろうし。

だいたい、私の親族の女たちは50代や60代早々で死ぬ短命系だ。

父系の叔母2人は、クモ膜下出血で50代で死んでいる。

母方の叔母は心臓病で40代で死んでいる。

老人施設で寝たきりの被介護老女なんて、私が知る限り聞いたことない。

そうなる前に死んでいる。

私の親族の女たちのキャラは、共通して、まあ不器用無駄に無意味に熱血脳足りん大食い系である。

気は強いが身体は頑健ではない。

脳の血管が切れるか、静脈瘤破裂か、虚血性心筋障害か、まあその系統で討死しているのが多い。

だから、私も「ちょっと私もやばいかもね〜〜還暦まで行けるかね〜〜」という薄らぼんやりした不安はあった。

しかし、無事に還暦の坂を越えた。

これも、3000万円分の厄落としをしたからだ。

まあ、3000万円分の厄落としをしたから、「非アルコール性脂肪性肝炎」NASH程度で済んだのだ。

福山市在住のいろんな面白い方々にも出会えたのだ。

美味しいレストランにもいっぱい出会えたのだ。

伊勢湾の太平洋の海の色とは違う群青色の瀬戸内海とも出会えたのだ。

今や、賃金労働から解放されて、引越し疲れがまだ癒えないと言い訳しつつのお気楽読書三昧の日々である。

物体としての本が増えるのが怖くて、Kindle本の、頭を使わない類の読書が多いのでありますが……

3000万円分の厄落としの効果が出てくるのは、これからだ。

私は、自分で自分の仕事を創出すべく、黄金のババア時代を築こうとしているわけだ。

このように、何でも自分に都合良く自己肯定して生きる。

このように、何でも自分に都合良く考えても、無料だし非合法でもない。

これも、6年間のハードな福山ライフで一層に身に沁みついた生き方となった。

これも、3000万円分の厄落としの成果のひとつである。

3000万円分も厄落とししたのだから、意地でも、もっと幸せになってやる。Shit!

(備考)

このトピックについて、教えてくれた人がいます。

公務員は、前歴計算が独特であるそーです。

私のように私立大学でのキャリアが長いと、1年が0.5年で換算されるんだそーです。

どうりで…30代の給与額に戻ったのは、そのせいであったか。

公務員の前歴計算の私立や民間軽視なんて知らなかった。

みなさま、民間でキャリアを積んでから、公務員になるときは、くれぐれも御注意ください。

とんでもないことになります。

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