本日は、2018年1月30日火曜日である。
私は、今年の誕生日で65歳になる。
望めば年金をフルに受給できる年齢となる。
いよいよ老人である。
うわあおお〜〜〜
って、なんもテンションは上がりませんが。
私の世代は、希望すれば満60歳から年金を受給できる。
だから、60歳になる前に、「年金が欲しけりゃ、以下の書類を用意して送ってこいや。請求しないと年金を出さんよ。満60歳から5年経過して請求しても権利ないからね」と知らせる郵便が来た。
私は驚いた。
年金って、自分で請求しないと受給できないんだ?
黙って勝手に年金掛け金を私の給与から差っ引いておいてさ。
「あなたは、これだけ掛け金を払っていますので、これだけ年金額がおります。満60歳以降から受け取ることができます。つきましては、年金をお支払いしたいので、お手数ではございますが、振込先をお知らせください」
と言うのが筋ではないですかね?
なのに……
なんちゅう高飛車。
なんちゅう上から目線。
なんちゅう怠慢。
えらそーに、請求は5年以内にしないと年金受給権利を失います、だってさ。
やらずぶったくりだ。
でもって、その請求のために用意しなきゃいけない書類の多かったこと!
戸籍謄本だか抄本とか、職場の証明書とか、いろいろいろいろ大変であった。
私の場合、職場を4つ変わっているので、それも大変だった。
最初が公立短大で、次が私立大学で、次も私立大学で、最後が公立大学だ。
今は厚生年金に一元化されているけれども、2013年当時は、私立学校共済と公立学校共済に分かれていた。
だから、どちらにも別個に請求書類を作成して郵送しなければならなかった。
(実は、2018年現在でも一元化されていないみたいですがね……)
5年以内に申請すればいいんだよな、今は忙しいから後日やろう……余裕がないわ、今は…
と思った私は請求を放置しておいた。
1年間くらい放置しておいた。
そしたら、その1年間、ご丁寧にもご親切にも、広島県公立学校共済のスタッフが、早く書類を揃えて提出せいと、やいのやいのと職場にまで何度も何度も電話してきた。
なんなんですかねえ?
請求せいと指令してくる説明書には、意味不明なことばかり書いてあった。
確認のために何度も公立学校共済組合や私立学校共済組合のオフィスに電話した。
で、やっと書類を揃えて郵送。
すると、これこれの書類が足りないので、送ってこいと郵便が来る。
で、またやっと揃えて郵送。
で、結果としては、公立学校共済組合からは、まだ勤務しているから年金は払えません、だ。
退職したら、再び請求してちょんまげと連絡が来た。
私立学校共済組合からは、まだ勤務しているけれども、給与が低いから、ちょっとだけ支給するね、って感じでふた月に一度、ほんのちょっぴりの支給があった。
ありがとう。さすが私立だわ、ケチじゃない。
で、2017年3月に退職。
で、無職になったから年金をちょーらいと請求するために、またまたいっぱいの書類を書いた。
で、夏過ぎて、銀行口座にいくばくか振り込まれていた。
おお……
これが年金というものか……
生まれて初めての不労所得であるな……
過去の自分の労働に対するささやかな慰労金であるな……
私の父は、現役のときに亡くなったので、とうとう厚生年金はおりなかった。
母は遺族年金はおりたが、60代で亡くなったので、父が支払った年金掛け金のほとんどは寄付したようなものになった。
まあ、私の両親は日本に借りを作らず死んだわけだ。
立派立派。
掛け金を大して払わず、年金受給者として、いつまでもいつまでもいつまでもいつまでも生きている人々に比べれば、我が両親は潔くも立派であった……
Facebook友だちの沖縄のナースによると、老親の年金に依存して生きている子ども家族が、いかほどに老親が苦しんでいても衰弱していても一切構わずに、「絶対に死なせないでくれ」と医師に延命治療を頼み込むそうである。
危篤状態でも、「住宅ローンの引き落とし日が近いから、せめて、その日までは生かせておいてくれ」と医者に懇願するそうである。
親の年金を住宅ローン返済にあてているのかよ。
なんなんですかねえ……
なんて思っていたら、2018年になったら、分厚い大封筒が届いた。
日本年金機構から。
あのミスばっかりしている日本年金機構から。
失態ばかりの日本年金機構から。
やらずぶったくりで支払うべき年金を支払っていない日本年金機構から。
不吉だわ………
「あんた誕生日が来たら65歳になるでしょ、あらためて、ナンタラ年金が下りるから欲しかったら請求せい。必要な書類はこれこれで、同封の書類に必要事項を書きこんで、地域の年金事務所に提出せい」と、知らせてきた。
またかよ。
このナンタラ年金は、共済年金ではなく、国民年金部分である。基礎年金部分である。
必要な書類は、住民票に戸籍謄本に配偶者の基礎年金番号証書のコピーに、年金の振込先金融機関の通帳のコピーに、私立共済年金組合の年金証書のコピーと年金額決定通知書のコピーと、公立共済組合の年金証書のコピーと年金額決定通知書のコピー。
は?
年金額決定通知書?
何だよ、それ。
そんなもん読んで破いて捨てちゃったよ。
「少ない……こんなもんだよね」と思っちゃってビリビリと。
私は何でも破いて捨てちゃうんだ。
書き込む書類には、今まで勤務した職場の住所全部と就労期間まで書かないといけない。
30年以上も前の勤務先の住所なんか知らんわ!
今はネット検索すれば、昔の勤務先の住所なんかすぐわかるけれどもさあ。
しかし、私が最初に就職した公立短大は住所移転してるんだぞ。
こーいう場合はどーなるの?
でもって、昔の勤務先が倒産して消えていたらどーなるの?
勤務先を30箇所ぐらい転々としていたら、記入する欄がないね。
要するに年金というのは、ひとつところに就職したら定年までそこで働く人間をモデルにしているらしい。
バッカじゃないの、いまどき?
ブチブチ言いつつも、冊子になっている請求書類に必要事項を書き込む私。
その冊子は分厚く何ページもある。
何ページにもわたって必要事項を書き込む私。
なんなんですかねえ……
私は働いて自分で年金掛け金を払ってきたのに、なんで配偶者の基礎年金番号が必要なの?
意味不明だ。
マイナンバー制度はどうなってるの?
私は、わざわざ役所に行って、顔写真つきのマイナンバー・カードつーのを作成したんだぞ。
コンピューターで個人情報を整理管理するはずではなかったの?
役所の出入りの業者に仕事を注文したかっただけなのか?
なんで、いちいち請求しないといけないの?
強姦でさえ、親告罪ではなくなったのに。
年金は、いまだに親告か?いや、申告か?
年金制度というのは、太平洋戦争中に作られた。
戦争続行には税収不足だったので、うまいこと言って、薄く広く勤労者から巻き上げるために作られた。
巻き上げた以上は返済しなければならない。
だから、戦後も年金制度を続けざるをえなかった。
で、どんどん積み上げられた年金原資は、役人がテキトーに「ナンタラピア」とかいうレジャー用建物を、あちこちに作って濫費された。
その建物はろくに利用もされぬまま、赤字経営のまま、建設費の何百分の一くらいで買い叩かれ処分された。
責任者は?
年金原資を浪費した役人の責任は?
役人は、何をしても責任は問われない。
少子高齢化で年金原資が足りないなんて嘘だ。
役人が運用に失敗して原資が消えただけだ。
横領罪で死刑にしてもいいわ、その役人どもは。
あ、奥さんともども、宅急便配達員のふりした男に殺害された年金官僚もいたね……
同情しない。
今は、年金積立金は 株式やファンドに投資されている。
アメリカの株式やファンドにも投資されている。
今んとこ投資は成功して利益を上げているらしいが、先々どうなりますか。
まあ、でもみなさま、年金制度は崩壊しないよ。
政府は国会議員を含む国家公務員のためにある。
政府は国家公務員の老後は保証したい。
政府とは国家公務員のことである。
政府は自分の老後は保証したい。
民間の人間からは、そのための掛け金だけ徴収する。民間人には年金は出ない。
というわけにはいかない。
だから、まあ、年金制度は続くんだろう。
ややこしいままに。
シンプルにすると、日本年金機構の大方の職員が無用になる。
高級官僚の天下り先がなくなっては困る。
しかし、この請求制度は改善しないと。
こんなに煩雑では、手続きそのものができない人々が出てくる。
実は、それが狙いなのかなあ……
もうすぐ確定申告の季節だ。
私も今年は確定申告をしないといけない。
これも、またややこしい……