[286] アヒルのままだけど

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本日は2018年5月18日金曜日である。

アイン・ランド『水源』の超訳Blogを、再開しました。

第1部(23)ロークの就活は半年も続く

お気が向いたら読んでやってください。

私は生きている間にどうしてもしたいことが3つある。

『水源』の超訳は、そのひとつだ。

あと2つは、ジワジワと並行してやっています。

形になるのは、いつの日か。

第三次世界大戦が本格的に始まる2021年中には3つとも終わっているのが理想だけれど。

今日は、不登校になりたいほど学校が嫌いな場合は、どうするのか?について書く。

別に学校なんて毎日行くことはない。

疲れたらテキトーにズル休みすればいい。

でも、今のところ、日本では教育の自由化は認められていない。

学習塾に通ってもいいし、家庭教師についてもいいし、どのみちある程度の学力がついたと認められれば小学校や中学校卒業として認定されるというシステムは採用されていない。

私的には、小学校も中学校も体を運んでいれば卒業できるのだから、体を運んでいればいいと思う。

しかし、そうはいかない心の傷を負って、不登校になる子どもは少なくないようだ。

先日、2018年度本屋大賞を受賞した辻村深月(つじむら・みづき:1980)氏の『かがみの孤城』というファンタジーを読んだ。

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イジメで不登校になった中学生たちが再出発するまでの物語だ。

あの年頃の少年や少女たちの繊細な心の動き、寄る辺なさ、不安や恐怖が、よく描かれていた。

プロットもよく練られていた。

ファンタジーで、かつ推理小説でもあるので、ここではネタバレはしない。

興味があったらお読みくだされ。

私は読んですぐにメルカリに最安値で出品した。

即時に買い手がついた。人気の小説なのだ。

いずれ、TVドラマか映画になるよ、これ。

辻村深月氏の別の小説の『ツナグ』みたいに。

この物語も良かった。吉川英治文学新人賞受賞作だ。

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私が小学生から高校生であった1950年代末から1960年代末というのは、今と比較すれば単純で素朴な時代であった。

今のようなイジメのような習慣はなかった。集団でひとりを虐めるのは汚くて卑しい行為だという美意識があったので。

不登校児というのもいなかった。

良い意味で学校はもっといい加減なところだったので。

イジメや登校拒否とか、校内暴力とか、そういうものが問題になってきたのは、1980年代からだ。

しかし、1960年代の小学生や中学生にとっても、学校とか学級というのは、危険でストレスフルな場であったのだよ。

亜人間を40人ばかり同じ教室に閉じ込めておけば葛藤が生じないはずがない。

特に、公立学校というのは、出自や育ち方がさまざまな子どもが集まるので大変だ。

程度の悪い親の影響を大波でかぶって、怒りで胸をいっぱいにしている厄介な小動物が、わんさかいるのだ、公立学校には。

子どもというのは異質を認めない。嫉妬深い。卑怯である。虚言症である。小心である。自分は自分で、他人は他人という自他の区別がついていない。言語能力が成長していないので、自分の心の混乱を整理できないし、事実を事実のままに陳述できない。

(まあ、こういう子どものまんまのオトナもいっぱいいるが)

子どもという亜人間時代を経験するのは一度でたくさんだ。

人生をもう一度やり直せるならば…という仮定がよくされるが、私は16歳くらいからならばやり直してもいいが、その前は絶対にいやだ。

No more subhuman lifeだ。

あんな時代は拷問でしかない。

あの時代を、こわごわと振り返って見るという意味でも、『かがみの孤城』は面白かった。

いやああ……ほんとに子ども時代は辛いもんよ。

とはいえ作者の筆力に感心しつつも、私はこうも感じていた。

この小説の登場人物たちは、なんでこうも常識的なんだろ…

繊細な感受性を日常以外のことにも向けてみればいいのに……

なんか、閉塞感あるよなああ……この文学世界には……

私が中学生の頃は、どうだったかなあ?

で、私は記憶力の悪い頭で、一生懸命思い出してみた。

当時のストレスフルな亜人間時代を私がいかに生き抜いたかを。

中学時代は思い出しても特に楽しいことなんてなかった。

でも、なんとか過ごしていた。

なんでか?

私の場合は、性格が非常に悪いことが幸いした。

頭がおかしいことが幸いした。

小学校でも中学校でも高校でも、私は脳足りんで成績がいいわけでもなく、スポーツができるわけでもなく、美少女で人気者であったわけでもない。

にも関わらず、私は強烈に傲慢であった。

今は醜いアヒルの子でも、いつか飛ぶんだ大空を、白鳥になって。

だから、いいんだもん、今がこんなでも。

と、思ってた。

それはもう決定事項なんで。

そんな思いは誰にも言わなかった。

誰かに言う必要性も感じなかった。

言いたくないというより、私にとってはあまりに当たり前のことであったので、言わなかっただけだ。

誰だって、「私は呼吸してます」といちいち言わないでしょう。

私はただただ以下のように思っていた。

こんなところは、通過地点にしか過ぎない。

私は、こんなところにいる人間じゃない。

つるんで、しょうもないこと喋っているような子たちと私は関係がない。

もっと面白い世界に私は行く。

何しろ、一家団欒のときに、ここで原爆が落ちて、家族がみんな死んで、私だけ生き残ったら、私は別の名前で生きて行こう、どんな名前にしようとか、考えているガキであったから。

毎日を生きて行くのは疲れる。しんどい。

それでも、待っていれば過ぎる日々だ。

面倒くさいことばかりだけれども、我慢していよう。

いつか白鳥になって広い広い大空を飛ぶんだ。

と考えていた。

だから、私は、亜人間時代の不快な環境を耐えることができた。

なんで、こーいう性格なのか、わかりません。

アヒルのくせに分不相応な身の丈を外れまくった気持ちで生きてきたので、逆説的に私は謙虚だ。

もし、私が東京大学に受かるような秀才だとしても、ハーバード大学に行ったとしても、私は、私ならそんなの当たり前と思い、誇りにも思わなかったろう。

1兆円の資産があっても、だからなんだ……と思っていたろう。

もうとんでもなく身の程知らずなんで、どうでもいいことを自慢する気にならないんである。

ということで、何が言いたいかというと。

イジメで不登校になっているというのは、日常の現実の生活空間に無駄に順応しているからだよね。

そんな狭い日常の生活空間に順応していたら、心や脳が萎縮してしまう。

人間は強いもので、日常の生活空間で地に足をつけて生きて行けると同時に、まるっきり別の次元や世界のことを考えながらだって生きて行ける。

もし、ご自分のお子さんが不登校になったらどうしようと心配な親御さんは、お子さんがひとりでボッとしているときに、いちいち構わないことだ。

グジャグジャ日常的なことを言わないことだ。

現実とは別のレヴェルの世界を心と脳の中に作りあげている最中の子どもに干渉しないことだ。

その子供が繊細で感受性が鋭ければ鋭いほど、見守りつつ放置しておくべきだ。

親が孤独に弱くて、日常的な世界以外の世界への想像力がなくて、子どもにやいのやいのと干渉すると、子どもは亜人間時代の苛烈残酷な亜人間どうしの葛藤に足をすくわれる。

お友だちとは仲良くね!なんて、どーでもいいこと言わないの。

かといって喧嘩する必要もないの。

どうでもいいんだから。

いずれ縁の切れて行く人々なのだから。

親が自分のコスモをあげれば、子どものコスモも上がるよ。

うーん、『かがみの孤城』のよう物語が受ける時代の日本人の繊細な心優しさに、そこプラス、とんでもない身の程知らずなこと考えて日常的世界の狭量さ偏狭さを超える破天荒さと精神の無頼さが加味されたら、日本人も面白くなるよね。

そのためには、どうすればいいのか?

はっきり言って……

読書量が足りないガキは、亜人間時代に無駄に無意味に挫折すると思う。

読書という体験を通してでないと、人間は、心と脳の中に日常世界を超える大きな大きな大きな世界を構築できない。

まず、日常世界をナンボのもんやと馬鹿にできないと、日常世界の葛藤を乗り越えることができない。

それから、読書がもたらす仮想現実のいろんな事例が脳にストックされていないと、人間は現実を直視して、現実に対処することができない。

人は現実そのものを、ありのままに見ることができない。

読書で得た仮想現実と自分が直面している現実を照らしわせて、現実を理解解釈していくことで、現実に対処する方法を見つける。

今の日本の閉塞性の原因のひとつは、日本人の読書不足だと思う。

広い意味での教養不足だと思う。

自分の勉強不足を文部科学省の方針のせいにしちゃいけない。

政府による経済政策の無策ゆえの生活の余裕のなさのせいにしちゃいけない。

亜人間時代に生きている子どものようなオトナが多いのは、そのオトナのせいだ。

誰のせいでもない。

自分の人生くらい自分で引き受けろ!

日常の狭い狭い世界の中にしか生きていないのだから、偏狭で矮小な人間になる決まってる。

原因なんて、単純だ。

ま、それにしてもですね。

結局は、私は白鳥にならず、アヒルのまんま歳をとった。

だからどうした。

別にいいじゃん。

私は今でも、もっと面白い世界に自分は行ける!と信じている。

白鳥になって、大きな広い大空を飛べると思っている。

信じるくらい無料だもんね。

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