[291] 人間は包装も大事という話 (2) 男性の靴

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本日は2018年6月11日月曜日だ。

今日は、前に書いた話の続編を書く。

3月だったか、私は以下の本を読んだ。Kindle本で。

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著者の安積陽子氏は、お父様のお仕事の関係でアメリカでお育ちになった。

で、アメリカの成功者といいますか富裕層の方々とのお付き合いもあった。

で、欧米の衣服のプロトコールというものを自然に学んだ。

安積氏は、アメリカの富裕層の子弟は、「鍛えられたお坊ちゃん」であり、「鍛えられたお嬢さん」であって、衣類ひとつ選ぶのにも、いろいろよく考えるということを知った。

金があるから考えもしないでなんでも購入するというわけではなく、非常に合理的に考え選択するという事例が紹介されていた。

自分の髪の色や肌の色や瞳の色、体つきなどを魅力的に見せるための衣類の選び方に決して妥協しないそーなのだ。アメリカのお坊ちゃんやお嬢ちゃんは。

で、安積氏は思った。

洋服の歴史が浅いから、日本人は欧米で長年培われてきた洋服を着こなすルールがわかっていないなあ……

ということで、安積氏は、日本人は洋服に関する無知のために国際社会で恥かいてるよ、という事例をたくさん挙げる本を書いた。

それが、この『NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草」という長いタイトルの本なのだ。

大いに勉強になった!

特に勉強になったのが、「男性の靴」についてだ。

ローファーって、あるじゃないですか。

公式の国際行事で安倍首相がローファーを履いてるのはみっともないそうです。

ローファーは、どんなに高級品でも正式の場ではアウトなんだそうです。

ローファーは正式の場では履かないだろ……

だから、驚いた。

安倍首相ってお坊ちゃんじゃないですか。

首相夫人の昭恵さんもお嬢さんじゃないですか。

そういうこと知らないんだ、育ちがいいのに。

日本の上流階級も、洋装についてはまだまだ無知なようです。

正式の場所では、男性の靴はストレイトチップの内羽根式!

ストレイトチップというのは、下の写真のように、横に縫い目が一直線にある靴。

縫い目がないプレーントウは、ほんとうは正式ではない。

このストレイトチップで内羽根式の黒い革靴ならば、どんな正式な席でも恥ずかしくないそうだ。

内羽根?

ウチバネ?

靴には、内羽根式と外羽根式とがあるそうだ。

知らなかった!!

つまり、紐を結ぶ部分が羽根として、その羽根が外に出てるか、内にキッチリおさまっているか、ですね。

下の写真は、どっちなんかな?

これは内羽根式だ。ストレイトチップだ。

冠婚葬祭、正式なレセプション、正式なミーティング、国際会議に出席の場合の男性の靴は、黒い革靴で、ストレイトチップの内羽根式。

知らなかった!!

で、私はドドドドと玄関に行った。

靴箱の扉をガバッと開けた。

なああんんと、夫の靴はすべて外羽根式であった!

私は夫を焚き付けて、三越星ヶ丘店に急いだ。

黒いストレイトチップの内羽根式の革靴を買わねばいけない!

社会生活をおくる男がまず最初に揃えるべき一足は、それだ!!

夫は、「大学教員なんかなんでもいいんだよ。教育サービス労働者のプロレタリアートなんだから、靴は履ければいいんだよ」と抵抗した。

だめ!

と、素直で従順な私としては珍しく頑強に主張して、ちゃんと「黒いストレイトチップの内羽根式の革靴」を購入してもらった。

まあ、三越星ヶ丘店なので、東京本店ではないから、ほんとに高級な靴なんて売ってないけど。

名古屋駅前の高島屋や三越栄店まで行くのも面倒だったし。

あそこで15万円ぐらいする靴を見ると恐怖なんで。

だって全然オーラが違うもん〜〜♪♪

しかし、私らは分相応に三越星ヶ丘店でいいのだ。

イオンよりは背伸びするぞ。

ともあれ、男性の靴についての自分の無知を、私は思い知らされた。

知らなかった!!

それでも、なんとか、陳列してある商品の中で、かなりまとも風な「黒いストレイトチップの内羽根式の革靴」を入手した。

で、またびっくり。

「黒いストレイトチップの内羽根式の革靴」を履くと、普通のスーツスタイルがランクアップするんである。

うわああ〜〜〜

私の夫でさえ、それなりに見えたんである。

どんなに高級でも、ローファーや外羽根式の靴では、どうしても緩み感が出る。

ダサくなる。

うわああ〜〜

そうだったのか!!

なあああんか、結婚式でも式典があるときでも、きちんとしたスーツ身につけても、夫がなんとなくピシッと決まらなかったのは、やはり「教育サービス提供労働者」ゆえの所属階層の問題かなあ……と思っていた。

が!!

靴の選択が基本的に間違っていたのだ。

きちんとしたスーツには「黒いストレイトチップの内羽根式の革靴」だったのだ。

おお!基本を守っていれば、こうも違うのか!!

で、私は以下の本も読んでみた。

男性の服装についての本としては古典的な名著であるらしい。

この落合正勝氏のご著書も大いに勉強になった!!

これは、ほんとうにいい教科書である。

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でもって、この本に書いてあったぞ。

靴とネクタイをきちんとプロトコールに則ったものにすれば、「洋服の青山」で購入のスーツでも決まるって。

靴とネクタイにある程度の金をかけなければ、30万円のオーダースーツでも安っぽく見えるって。

ネクタイは、シルクね。

小さな柄のやつね。着物で言えば小紋ね。

レジメンタルタイはダメね。軍隊や大学のクラブじゃないからね。

ニットのネクタイもダメね。お遊び着用ね。

キャラクターものの変な模様のネクタイもダメね。

ノットの結び方も長さも問題ね。

ネクタイの長さはベルトまで。ベルトを越えたらダメ。

トランプ大統領は、労働者の国民のウケ狙いで、ネクタイは長く結び、立っているときでもスーツのボタンは留めずに開きっぱなしにしているそうだ。

わざと、プロトコール外しの着こなしをしているらしい。

なるほど。

アメリカは新興国ゆえに、洋服のルールに関しては欧州ほど厳しくなくて、閣僚のくせに、ポリエステル混紡のスーツなんか着る人もいるそうである。

これはダメなんだそーだ、ほんとは。

ウールかシルクでないと。

スーツのボタンは3つあれば、上2つだけ留めて、腰掛ける時はさりげなくボタンを外すのがマナーだそーだ。

まあ、欧米では常識のいろんなルールがある。

私は、男性の洋服や靴のルール本を何冊か読んでみた。

ただの好奇心からです。

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女性ファッションのルール本でさえ、あまり読むことのなかった私が、男性の洋服本を読んだ。

それ以来、TVを見ていても、外出しても、いろいろ男性の服装をチェックするようになってしまった。

「おいおい、ボタンダウンのシャツなんかきちんとしたスーツに着るなよお……」

「シャツの襟の首元の角度が狭すぎるよ……90度から160度が限度だよ……」

「背中にシワが寄るのは体にあってないの着るからだよ……」

「そんな格子縞スーツは職場で着るもんじゃないよ……」

「半袖シャツなんて変だ。スーツは基本はベストがないと……」

「シャツの袖がけっこう肝心だなあ……」

付け焼き刃のくせに、チラチラとチェックしてしまう私である。

結論としては、日本人の男性は、もっともっとカッコよくなれる余地がいっぱいだ。

センスが悪くて無知な奥さんや恋人の勧めるものを素直に着ていてはダメ。

女の意見なんか参考にならん。

きちんと勉強すべきだ。

見かけを馬鹿にしてはいけない。

こんなほんとのこと言うとぶっ飛ばされるだろうけれども、日本の年配の男性は一般的に汚くなりすぎ。

肌も汚いし、歯も汚いし、服装も手抜きし過ぎ。

あんなに醜くて世の中を渡っていけると思っているのだろうか?

世の中を舐めていないか?

あれ、奥さんが甘やかすのかな。

「ちゃんといつもカッコよくしていてね〜〜〜気をつけて緊張していれば呆けないでしょう〜〜〜認知症予防よ〜〜〜カッコいい紳士的な綺麗なおじいちゃんだと、介護の女性や看護師さんも優しくしてくれるよ〜〜〜」と奥さんはご主人に言わないといけない。

日本だと、国会議員さんなんか、顔が汚い。

企業の社長も汚いのがいる。

あれは国辱もんだ。

そんな顔で外国に行くな。国際会議に出るな。

人前に出るんだから、エステに行ってちょーらい。

超音波美顔器を使用して毛穴の脂を取ってちょーらい。

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ちゃんとしたスタイリストに着るもの選んでもらってちょーらい。

髪は、青山のPeek-A-Booの川島文夫先生にカットしていただいてちょーらい。

川島先生のカットだと何ヶ月経過しても形がキープされている。

ほんとだよん。驚きよん。

日本の年配の男性の見てくれ無視傾向も困ったものだが、一方、若い男性のほうは、しょうもないカジュアルは着れても、きちんとしたスーツを着こなせる姿勢になっていない。

ホストみたいな水っぽい着方ではなく、硬派な知的なスーツの着方を学んで欲しい。

今は、店員さんも非正規雇用のアルバイトが多くて不勉強だから、いい助言はしてもらえないので、自分で勉強しないと。

ということで、男性の方々も、女性の方々も、このさい男性の洋服ルール本を1冊ぐらいは読んでみるといいのではないでしょうか。

先日、TVを見ていたら、Takeo Kikuchiブランドの菊池武夫氏が出演なさっていた。

79歳の菊池氏のスーツの着こなしのダンディなこと!

まあ、下の写真のスーツは一般人には参考にならないけれども、Takeo Kikuchiブランドのスーツもいい感じだ。

その番組は、ジャニーズ事務所の若いタレントが司会をしていたのだけれども、菊池氏に比較すると、そのタレントさんというか男優は、どうにもダサくて貧相だった。

まあ、ディーン・フジオカ様なら負けないかもしらんが。

ほほほ。

馬子にも衣装だよ。

決めるべき時は決めることも大事ですよ。

「黒いストレイトチップの内羽根式の革靴」がない人は、すぐに入手してちょんまげ。

今のあなたの勉強と努力が、将来の日本の男性をカッコよくするんである。

大人の男性がカッコよくなっていないといけないんである。

ところで、ここで紹介した男性の洋服と靴のルール本は、読み終わってすぐメルカリに出品した。

即売れた。

これはいい傾向ですね。

日本の男性も照れずに、逆説的に気取らずに、きちんとした身支度に意識的になってきたということですもんね。

購入者は男性だと思うけどなあ……

7件のコメント

  1. そうなのですが…。
    クールビズを推し進めた時に、服マニアの声はかき消され、上司がオシャレさんで無ければ右に倣えな日本社会です。

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  2. しかし……それでも、そういう同調圧力を無視して、好きにして見るのは大事ですが。上司にそんなこと干渉される謂れはないですからね。キチンとおしゃれしたからって解雇できませんし。私も、愚かな上司には随分とあってきたのですが、ああいう人々は非常に嫉妬深いんですよね……自分で気がついていないんですよね……

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  3. 山田耕史さんやユーフォニカの井本征志さんはプレーントゥを購入するように言ってました。
    (冠婚葬祭からチノパン、デニムにも合うと言ってました。)

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