[331] 病院の風景

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本日は2018年10月29日月曜日である。

今日は、「ガンで入院夫の付き添い日記」ではなくて、気楽に病院の風景について書く。

病院にはドラマがいっぱいだ。

50年後の日本は、生まれてくる赤ちゃんの数よりも、100歳を超える高齢者の数が多いそうである。

2043年には、人口に占める65歳以上の人々の割合は35%を超える。

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その未来の日本の姿が病院にはある。

病院は高齢者ばかりだ。

ほんと病気の高齢者ばかりだ。

老いるってのは経年劣化だから、身体に故障が出てくるのは自然現象なんだよね。

病気の高齢者と、その高齢者に付き添う高齢者ばかりの病院の風景も、土曜日や日曜日になると変わる。

週末には、いつも病院内で医学系の研究会やミニ学会や研修会が開催されている。

だから、若い人たちが足取りも軽く病院内を闊歩している。

若い医療関係従事者のために何かの機械の使用訓練みたいなものもある。

人が大勢いても静かなのが病院であるが、週末だけは若々しい嬌声や笑い声も聞こえる。

週末が終わり、月曜日になると、また病院は高齢者ばかりとなり、静かになる。

老化って病気になるってことなんだね。

うわあ。

「少子高齢化社会」って、歴史始まって以来の現象だからなあ。

これ、どうなっていくのだろう……

国民皆保険はいいけれども、高額医療制度で医療費が高額の場合に減額される制度はありがたいけれども、国家予算を圧迫する医療費の増大をどうするんだろう。

まあ、通貨発行権は政府が持っているのだから、日本銀行で日本国債と交換でなく、政府がガンガンお札を印刷すればいいのか?

そんなこと私が心配しなくていいのか。

唐突に話題を変えます。

みなさま!ガンになる予定の方も、そうでない方も、是非とも以下の御本をお読みになるといいと思います。

大場大(オオバ・マサル: 1972-)氏の『東大病院を辞めたから言える「がん」の話』です。

内容は、東大病院を辞めなくても言えるんじゃないかと思いますが、こういうタイトルの方がインパクトがあるんでしょーね。

夫が緊急入院してから読み漁ったガン系本の中でも、特に信頼できる良書だった!

非常に勉強になった!

amazonのレヴューにはろくなこと書いてなかった。

ということは真実が書いてあるのよん。

幾多の「こうすればガンは治る」系似非医学系産業従事者の逆鱗に触れたのよん。

地雷を踏んだのよん。

この本は、現在の医師教育システムの問題から、国民皆保険の問題点に、ガン治療の最前線のコンパクトな整理を提供してくれると同時に、「手術しなくても、抗がん剤治療しなくても、ガンは治る!」系本の胡散臭さとデタラメさと非科学性と知的不誠実さを忌憚なく指摘している。

放置してガンが治るってことはない!

食事療法「だけ」でガンが治るってことはない!

そもそも「ガンが治る」って、どーいう意味か?

5年経過して再発しなければ、治ったと言える。

手術に成功しても、治ったわけではない。

本書は、基本中の基本から簡潔に教えてくれる。

1990年代に出版された抗がん剤治療は意味なしと断言する本とか、切らずにガンは治せるとか言う本は、もう2018年においては読んでも無意味。

医学の発展は日進月歩だ。

20年以上も前の医学啓蒙本など読んでもしかたない。

万人にある程度通用して効果があると数々のデータによって証明された「標準治療法」を受けるしかない!

あの歌舞伎役者の奥さん、乳がんで若くして亡くなった美人の奥さんですが、ひょっとしてギリギリになるまで放置していたか、代替療法に頼っていたのではないの?

あの歌舞伎役者さんは頭が悪そうだし。

あの美人の奥さんも、「あんたは歌舞伎以外のことは無知でアホだから、私が決める!私の方がいい大学を出てて頭がいい!」なんて、夫さんに真実をズバリ言うタイプでもなさそうだし。

それよりも問題は、今の医学界の「資質まかせの未熟な教育システム」のために、きちんと訓練と修練を受けた医師が育たず、将来は、ガンの「標準治療法」さえきちんとできない内科医や外科医が増えるであろうと言う大場氏の予測だ。

すでに、産婦人科や小児科は医師不足だ。

怖い怖い怖い怖い。

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ということで、本題に行きます。

目に付いた病院の風景について書きます。

病院の風景 1

病院の第1病棟6階レストランで私のテーブルの隣のテーブルで「ロイヤルオムライス」を召し上がっていた上品なスリムな老婦人。

「ロイヤルオムライス」つーのは、オムライスに、タルタルソースつき大きい海老フライ(名古屋だがね)とカニ爪フライがついて、ミニサラダもついてる。

「ロイヤルオムライス」はボリュームがあって、私でさえ食べるとお腹がきつい。

それをその老婦人は上品に食しておられた。

うーん、おいくつぐらいだろう。80代後半くらいかなあ?

今の70代の女性なんてお若いですからねえ。

まだまだ枯れていないですからねえ。

私が帰る午後5時頃に、その老婦人は一階のカフェ近くのソファに座っておられた。

隣には車椅子に座った老紳士がいらした。

病院レンタルのパジャマを着ておられたので患者さんですよ。

御夫婦らしかった。

愛人ではないだろ。

おふたりとも放心しているかのように黙って前面を見つめておられた。

ただただ黙って前面を見つめておられた。

あまり楽しそうでもなかった。

お疲れなのか。

80代までご夫婦で生きてこられたのだから、幸福なことではないか。

私なんか羨ましいぞ。

奥さん、あの「ロイヤルオムライス」を完食した元気で、いろんなことをご主人に話しかけて差し上げてください。

ご主人が理解できなくてもいいじゃないですか。

きっとご主人の魂は聴いている。

病院の風景 2

ある日、夫の病室に向かう通路で、男性の叫び声を聞いた。

夫の病室の隣の病室から、その叫び声はしていた。

立ち止まって耳をすませると、その声はしきりに大声で誰かを呼んでいる。

「すみませええええんん〜〜お願いしまああああすうううう〜〜ナントカさあああんん〜〜お願いしまあああすううううう〜〜〜〜」

どうしたんだろう?

ナースコールすればいいのに?

夫の病室に入り、「お隣の病室の人が叫んでる」と言ったら、毎日のことだそーだ。

つい数日前に入院なさった方らしい。

真夜中にも叫んでいるそーだ。

うるさくて眠れないと言うほどには大きく聞こえないけれども、日によってはずっと叫んでいるそーなのだ。

ちょうど点滴の様子をチェックしに来た看護師さんに、お隣さんについて訊ねてみた。

ご高齢の男性で、看護師さんがそばにいても、「すみませええええんん〜〜お願いしいいいまああああすうう」と大声を出しているそうである。

それ以上は看護師さんは言及しなかった。

個室で家族の付き添いもなく、一日中叫んでいる老人。

Facebook友だちの沖縄在住の看護師さんによると、「家族からも捨て置かれ、誰も来ないまま、35年間入院していた老人もいた」そうだ。

身元引き受け人の弟さんに連絡したら、弟さんはすでに死亡していたとかで。

一日中叫んでいるというのは、認知症患者としては、そう珍しい事例ではないそうだ。

夫の病室のお隣さんは、お亡くなりになるまで、衰弱しきるまで、叫び続けるのだろうか。

ずっと誰かを求め続けるのだろうか。

いろんな人生の終わり方がある。

病院の風景 3

ほんとは病院の風景じゃないけど思い出したこと。

最後の勤務先にいた50代終わりの同僚のこと。

いや、すでに還暦なのかなあ?

常日頃から非常識で無思慮で、同僚に迷惑かけて平気で教授会を紛糾させて反省しない人物が、ガンで入院手術した。

申し訳ないが私は心の中で、このまんま退職して欲しいと思った。

私は教授会で怒りたくなかった。

批判したくもなかった。

このままフェードアウトしてちょーらい。

が、その同僚はしっかり職場に帰ってきた。

自分の快気祝いを自分で企画して案内のチラシを教授会で配布していた。

で、やはり迷惑なことを繰り返した。

半年後に再入院した。

で、また職場に帰ってきた。

いまだに職場にいるらしい。

相変わらず同僚たちに迷惑をかけていると耳にした。

しかし、今の私はその元同僚に感心している。

あの無神経な強さはすごい。

ああでなくてはガンにも勝てない。

気にしない。

反省しない。

何でも自分に都合よく考える。

梵天丸もかくありたい。

それにしても、ガン関係の本読んでると、いろんな事例がある。

奥さんが乳がんで入院なさっていた男性は、自分もガンだと判明した。

で、同じ病院の別の病室に入院して、奥さんにはナイショにして、自分はパジャマから普通の格好に着替えて毎日奥様の病室に通った。

奥様が治るまで、自分がガンであることを黙っていた。

で、無事にご夫妻とも退院して、お元気に暮らしておられるという事例。

平凡な人生でもドラマはいっぱい。

病院は特にドラマがいっぱい。

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