[346] 2019年1月24日のある対話

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「もう〜〜〜あなたが、つまらない男の子なんかと婚約するから、我が家のイメージがガタ落ちになったでしょ!」

「お母さんが使用人にヒステリックにあたったり、お父さんがインタヴューで変なこと言うことが取り沙汰されるのは、私とは関係ないでしょ!」

「ともかく娘が男選びを間違えると、親まで笑われるのよ!教育が悪かったんだろうって!家庭にまともな男のモデルがなかったんだろうって!」

「ちょっとお母さん、考えてよ。うちみたいな立場で、そんなしっかりした親になるわけもないし、その親の子どもがしっかりするわけもないでしょーが!まともに働いたこともないんだしさ!」

「そ、そこまでハッキリ言わないでよ!!あなたもねえ、そこまで自分のことわかっているなら、なんでもっと用心しなかったのよ!」

「だって、しょうがないわ!誰も私に寄ってこなかったもん!彼だけだったんだから!私だって自分専用の男が欲しかったのよ!おばあちゃんだって、お見合いの話ひとつ持って来てくれなかったくせに、なによ!」

「あらあああ!そこまで剥き出しに言っていいのかしら! オゲレツだわ!お下劣よ!そもそもねえ、あなたねえ、うちみたいな立場の家の娘に、普通は軽々しく寄ってこないわよ。まともな男なら、寄ってこないわよ。そこまで考えるべきだったのよ、あなたも!」

「もう遅いわよ!そこまで言うなら、なんでお母さんもきちんと調べなかったのよ!」

「そう、そこはお母さんも反省してるわ……やっぱ、私もお父さんも甘かったわ。まさか、そーいう人がこの世にいると思っていなかったわ……だから、そこは、スタッフに恵まれなかったわ。命じられなくても、ちゃんと黙って興信所を使って身元を調べておいて資料を黙って差し出すべきだったわ、スタッフも」

「お母さん……いい年して、人のせいにしちゃいけないと思うわ。なんで、スタッフがそこまでしなきゃいけないのよ。スタッフからすれば、他人の人生だもの。知ったことじゃないわよ」

「あら!だって、それがあの人たちの仕事でしょ?うちのような立場の人間をフォローして守るのが仕事じゃないの?それでお給料いただいているんでしょ? うちのスタッフって無能ね、ほんと!」

「有能だったら、こんな仕事についてないわよ。もっと面白いことやってるわよ」

「ちょっと!! なんてこと言うの!」

「ところで、お母さん、どうも変だと思わない?なんか、最近さあ、我が家バッシング増えてない?」

「そうなのよ……そりゃね、前からネットあたりでは、長男派とうち派で、ないことないこと書かれてたわよ。ところが、最近では大手マスゴミが、お父さんの発言とか批判的ニュアンスで取り上げてるし」

「今度だって、私の彼のお母さんの借金のことを蒸し返してるわよ、NHKのニュースまでが。どーでもいいことなのに」

「確かにねえ……明らかに意図的だわね。我が家のイメージを悪くする報道が多くなってるわね……」

「この前なんか、あの子に学校で友だちがいなくて、家では甘やかされていて、使用人とトランプしても、自分が負けると機嫌が悪くなるなんて、ネット記事見たわ」

「男の兄弟がいない末っ子の男の子なんて、そんなもんじゃないの、ねえ?これからよ、シッカリしてくるのは」

「ねえ、じゃないわよ、お母さん。親やお姉ちゃんたちに甘やかされた男の子じゃすまないでしょ、あの子の場合は。あかんたれ、じゃすまないのよ」

「あかんたれ……って、えらく古い大阪方言を知っているのね」

「この前、YouTubeで見たのよ、大昔のTVドラマね。なんか大昔の大阪の船場ってところが舞台のドラマよ」

「なんの話をしてるのよ」

「そうそう、つまり、あの子には特別なスペシャル教育しなきゃいけなかったんじゃないの、ってことよ」

「そんな教育って誰ができるのよ」

「おじいちゃまとか……」

「おじいちゃまの本音は、ご長男のところの方に継がせたいのよ……うちの子なんか本気で相手しないわよ」

「え〜〜そうなの? だって家訓で決まってるじゃないの〜〜男の子しか社長になれないんでしょ?」

「その代々続いた家訓が気に入らない人たちがいるのよ」

「まあ、女性が社長になってもいいもんねえ。そりゃねえ。でも普通の会社じゃないから、うちは」

「ご長男が社長に就任なさるじゃないの、春に。なんか、その前に、確実にうちのイメージを下げておきたいのかもねえ」

「そうねえ、うちのお父さんの方が社長に相応しいっていう意見が出てたこともあるもんね。そうか、そういう人たちを黙らせるために、我が家のイメージをトコトン下げたいわけね」

「そ〜〜なのよお〜〜そこに、あなたの結婚話が加わって、いいネタを提供することになったのよ」

「うーん、でも、もう伯父さんが継ぐのははっきりしてるんだから、今さら、我が家を貶めて何の意味あるの?」

「確かに……これは、長男とか次男とかじゃなくて、うちの会社全体を貶めたい勢力の仕業かしらん?」

「そうよおおお〜〜ちょっとマスゴミ報道に節度がないじゃないの。おかしいわよ。そりゃ、そもそもが、うちの会社の起源とか成立とかも、怪しいもんよ。歴史なんて、本当のことはわからないんだし。でも、まあそこんとこは、そういうものとして暗黙の了解で、やってきたじゃないのよ、うちの会社。世界で1番古い企業よ。だけど、その企業そのものを崩壊させたい勢力があるんじゃないかしら、マスゴミの背後に」

「いちいち妙な操作なんかすることないのに。そんなの時間に任せておけばいいのにね。壊れるものなら、いずれ壊れるわよ。ここまで続いてきたこと自体がすごいことなんだからって、思えないのかしら?」

「まあ、自分の頭の上のハエは追わずに、他人のことばっかりやっかんでいる人も多いのよね……何らかの陰謀、共同謀議が背後にあるのは確実ね。お母さん!!ここは、しっかりと鈍感にニコニコ笑って、生き抜きましょうよ!世間は何も考えていないから、知らん顔していれば、全ては通り過ぎて行くわ」

「あなたって、頭がいいんだか悪いんだか、自分の娘ながら、わからないわ。なんで、そこまで理解していて、あの男の子よ?」

「私ね、見かけよりずっと頭がいいから、男に知性とか求めないの。可愛くてそばにいればいいのよ。いつも耳障りのいいことしか言わない程度の男でいいの。私の人生の邪魔しないで、可愛ければいいの」

「それって、ペットじゃないの?」

「ペットだったら良かったのに、ほんと。人間だから、もう余計なことしちゃうのよね。私としては、うちの会社のブランドを駆使して自分で稼ぐつもりだったのに。最初から彼の稼ぐ力なんてあてにしていなかったのに。ちゃんとお母さんの借金のことを私に言ってくれてたらなあ、前もって対処できたのに」

「あら!まさか、あの男の子も陰謀の刺客かしらん?」

「お母さん、刺客なら、もっとましなのが送られてくるわよ」

「そうねえ〜〜そうよねえ〜〜そうだわねえ〜〜って、あなたって、顔に似ず辛辣ねえ!」

「お母さんに似たのよ〜〜そこは。ともかく、私ら、ありがたいことに、どう転んでも食いっぱぐれがない立場でしょ。それこそ、ニコニコと優雅に笑って、しれっと鈍感に無神経に生き抜くしかないわよ。それが貴族っていうものよ! お互いに、頑張りましょうね、お母さん!」

3件のコメント

  1. 藤森様
    こんにちは!
    私、部屋の片づけするのやめました。
    本を漁って読むのもやめました。笑
    藤森様のブログ読んでいる方がとても愉快です!!
    ほんと最高です。はい。

    いいね: 1人

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