本日は2019年3月5日火曜日である。
花粉症がきつい。
慢性的にくたびれてる。
物心ついて以来、幼稚園入園以来、小中高大大学院から就職して退職するまで、ずっとくたびれていた。
退職後もくたびれている。
気が休まる時がない。
よく、幼い頃の楽しき思い出とか言うけれど、私には輝かしき幼児期も青春期も働き盛りもない。
私の人生ステージは、全てみっともない悪戦苦闘だ。
生来の無能さから、いつもドタバタジタバタしていたんであって、それは今も同じだ。
「ほんと知能指数が低いよなあ!でも、この程度で食べてこれたのだからラッキーであったのだろう。感謝して喜ぶべきであって、振り返って苦々しい思いを噛みしめるなんて、しょうもないことである」
とは思う。
馬鹿なりに悪戦苦闘したから、かろうじてなんとかなってきているのであって、自分に正直にのんびり生きていたら、もっと駄目であったと思う。もっと落ちこぼれていたこと確実。
ひょっとしたら、現代というか近代という時代は、ほとんどの人間に私のような敗北感を感じさせるのではないか。
近代とか現代が人間に要求する能力の水準が高すぎるんじゃないか?
だから、かりそめにも近代人たろうとする人間は、すっごく苦しむんじゃないのか?
常に向上していなければならない。
常に自分をより高みへと構築し直さなければならない。
なんてことを思ったのは、次の2冊の本を読んだからだ。
まず、これ。
この『西洋の自死』という本は、怖い本だ。
これは「逆十字軍」に苦しむヨーロッパ人の切実な報告だ。
中東や北アフリカのイスラム教徒移民のヨーロッパへの流入はすごい。
内乱内戦が絶えないアフガニスタンからも流入してくる。
21世紀に入ってから、その流入は激しくなった。
政治に失敗して国民に平和と安寧を提供できない国が多い。
ISISが跋扈するようになってから、激戦地のシリアから人々は逃げるが、周囲の中東諸国は難民を引き受ける気がない。
引き受けても、ごく少数だ。
100万人来てもいいよ!なんて言うメルケルみたいなのがいれば、みなドイツを目指すわさ。
まず若い男たちが大挙してヨーロッパに入り込む。
彼らは戦乱や紛争や政治的不安定な祖国での未来に絶望して、もっと暮らしやすい新天地を求める。
収入が得られたら、それを国元の家族に仕送りする。
生活が落ち着いたら、家族を呼び寄せる。
で、ヨーロッパ人の予想(期待)に反して、ヨーロッパに住み着く。帰らない。
彼らはいっときのシェルターを求めて、やむなく避難してきた人々じゃない。
最初からヨーロッパに定住するつもりの人々だ。
平和になったら祖国に帰るか?
帰らない。住みにくいもん。どうせ、また馬鹿な政情不安定が始まるんだ。
後進性というものは、どうもならんよ。
しかし、彼らはヨーロッパの言語を学び、ヨーロッパの文化を尊重する気はない。
自分たちの流儀で暮らす。
イスラム教徒の女性たちと違った自由な生き方をするヨーロッパ人女性たちに敵意をむきだす。
報道されないけれど、ヨーロッパでは、イスラム文化圏からの移民の男性による白人女性に対する集団強姦事件は数多く起きている。
それを事実のままに報道しないメディア。
移民への人種差別を招きかねないから、報道しない。
左派の知識人や市民たちから、人種差別だと非難されるので、報道しない。
かつて、エマニュエル・トッドは、「移民の運命は同化」だと言った。
トッドさんは、1976年にソ連の崩壊を予言したユダヤ系フランスの著名な家族人類学学者だ。男前ですね〜〜
1950年生まれ。
今のヨーロッパの状況は、トッドさんも、びっくりの展開だ。
いや、トッドさんは「ヨーロッパ連合」EUは崩壊するし、共通通貨ユーロも消えると、21世紀初頭に予言していた。
『帝国以後』で。
この予言はまだ実現していない。
でも、現在進行しつつある移民に侵食されるヨーロッパの荒廃は、EU崩壊への道なのかな。
移民の運命は同化?
今のヨーロッパに流入したイスラム教徒移民は同化なんてしない。
ここが、旧移民とは違う。日系アメリカ人とは違う。
ヨーロッパの病気のひとつは、多文化主義というファンタジーを信じたこと。
多文化主義は全ての文化に意味があり尊重されねばならないとする思想。
これを額面通りに受け取ると、自分の文化慣習を保持し、移住先の言語や慣習を学ばず、移住先の法や文化を尊重しないのが正義だと考える移民たちを許すことになる。
現実的な「多文化主義」というのは、前提として主流文化があり、その主流文化に同化しつつも、自分たちの祖先の文化も少しは保持するという状態だ。
「多文化主義」って1980年代から1990年代にかけて人文学分野でえらく称揚されたファンタジー。
大学のセミナー室でしか通用しないファンタジーが、政治というリアルなものにまで適用されちゃった。
異質との共存なんて、ほんとうは人間には無理だって!それがリアル!
なんで、こんなことになった?
財界は、賃金の安い労働者が欲しいので移民政策を推進する。
学者は、多文化主義だの人権だのと言っていると学会で認められるので、移民政策を支持することしか言わない。
統計もデータも歪める。学生にも、そーいうことしか教えない。
学生は若くてアホだから綺麗事を信じる。
富裕層やエリートは、移民が居住するような所には住まないし、移民と直接関わるような機会がないので、移民政策に関心ない。
結局、移民政策のコストに苦しむのは庶民だ。
庶民の払う税金で移民を食わせているのだ。
しかし、西欧は、自分の文明が生み育ててきた平等、人権、博愛、多文化主義を否定できない。
帝国主義への反省と罪の意識もある。
でもさあ、そんなもん先祖がしたことでしょ。
なんで先祖がしたことの償いを子孫がしなきゃいけないの。
自分たちの国の平和と繁栄を侵食されてまで償うことない!
せっかく作ってきた近代を古代エトスのイスラム教徒移民に明け渡すのか?
西洋人にとって自分たちの文明が作ってきた偽善と綺麗事を蛮勇を持って振り捨てなければ、西洋は終わる。
自由も民主主義も男女平等も性的自由も消える。古代に逆戻りだ。
イスラム教徒移民は反ユダヤ主義者でもある。
イスラエル大嫌いな中東人が多いもの。
イスラエルは中東では唯一の近代国家だからね、むかつくわね、周辺の古代国家は。
しかし、ヨーロッパの知識人や政治家で、イスラム教徒移民の危険を指摘する人々は、イスラム教徒からドンドン殺されている。
この本の著者も暗殺されかねない。
日本でも、1991ねんにすでに、反イスラム教の本を翻訳した筑波大学准教授が殺害されましたね。
犯人は逮捕されずに時効成立。
以下の『服従』っていう近未来小説を書いた人も殺されかねない。
これは、フランスがイスラムに侵食されて、言論の自由も民主主義も全てが剥奪されて行く2022年を描いている。
フランス人がイスラム教徒になって前近代の沼に落ちていく話だ。
読むと、ムカムカしてくる。
主人公が大学の教員でさ、ほんとに、こーいう奴多いもんな、日本の大学でも。
しかし、ショックだ。
21世紀にもなって政教分離が理解できない人々によって、ヨーロッパが潰されるなんて!!
幸いにも、東ヨーロッパは国境を守っている。
イスラム教徒移民の入国を厳しく制限している。
フェンスを高くめぐらしている。
なぜ東欧は、西欧の言う綺麗事に耳を貸さず、難民割り当て数など無視して、国境にフェンスをめぐらし難民流入を防ぐことができたか?
やはり、東欧は、つい最近までソ連支配下で苦労してたからね。
理想は理想どおりに展開せず、「地獄への道は善意で敷き詰められている」の言葉が示すように、理想主義はろくでもないことになると指導層が知っているからね。
東欧諸国は、ほんとソ連の社会主義政策の機能不全と、自国内にはびこるソ連の犬たちが起こす悪政に苦しんだからね、1991年まで。
悲劇のセンスがない指導層は困るよね。国民はアホなのも多いんだから、先を見る目がなくてもしかたないけどさ。
『ヨーロッパの自死』の著者は、日本は移民を受容しない点ではうまくやってる、みたいなことを皮肉って書いてる。
それがそうでもなくなってるんですが…
安倍首相は「移民をうんと増やさないと北朝鮮から東京にミサイルが飛んでくるよ」とスイス在住の某国際金融資本家に脅迫されて、移民法を議会で通過させた。
と、某神道系霊能者がブログで書いてたよ。
知らんけど。
今の状況は、ヨーロッパを意図的に荒廃させたい勢力のプロジェクトなの?
日本にとっても他人事じゃない。
移民(古かろうが新しかろうが)の犯罪について事実を報道しない傾向は、日本にもあるんじゃないの?
訳のわからん凶悪事件の犯人ってさ、日本人じゃないことが多いのに、きちんとそこ報道しないね。
私は、ニーチェ愛読者なんで、「平等、人権、博愛、多文化主義」なんて、結局は奴隷道徳になってしまうと思ってる。
この世界は、生きたいと激しく希求して戦うことから逃げない者たちの闘争の場であって、自分の国から逃げて他国の生活保護に依存するような人間を許したら終わりだと思ってる。
「私は弱者だから救済して〜」なんて言う奴は生きなくていいと思ってる。
弱者救済なんてない。
ユートピアもない。
このまま何の手も打たずに西洋が死ぬとしたら、残念ではあるが、しかたない。
自分の文明が生んだ思想の根本的欠陥とファンタジー性を超克できないんだから、自業自得だ。
寄生虫を許しちゃったんだから。宿主を殺す類の馬鹿な寄生虫を。
問題は日本だ。多くの日本人が西洋が生んだ綺麗事を信じてるのが怖い。
特に教師に多いのが困る。実情を知らない教師の言うことを真に受ける馬鹿が多いのが困る。
いかに良心的であってもそれはファンタジーだ。
地獄への道は善意で敷き詰められている。
が、ここまで思って私はハッとする。
近代人であるってことは、しんどい。
常に学び続ける。
個人の尊厳を守り、他者の自由も尊重する。
常に良きものを構築し続けるのが近代人だ。
その点、前近代人はラクだ。
集団主義の古代人であることは、さらにラクチンだ。
宗教的戒律さえ守っていればいいんだしさ。
ジハードで死んだら楽園に行けるんだしさ。
自分で考え決めることなど、何もない。
結局は、近代は未完のプロジェクトで、後進性が勝ってしまうのだろうか。
人々は近代人やることに疲れて、永遠の停滞を選ぶのだろうか?
うわ。
やっぱ、どんなに苦しくともしんどくても、私は無理して生きていくぞ。
近代人でいたいぞ。
別に古代人が悪いわけじゃない。
これ趣味の問題。
そうか!これは「ゲルマン民族大移動」ではなく、「イスラム教徒大移動」なんだ!
副島隆彦氏は、世界史の切り口のひとつとして、「ドドドの法則」について言及しておられた。
ある時代に、食料や安全を求めて人々がドドドドと大移動する。
そうかあ!ヨーロッパはローマ帝国なんだ!
ローマ帝国がゲルマン民族大移動で結果的に滅ぼされたように、イスラム教徒大移動で西欧は死ぬのか!?
まあ……そりゃね、中東の政治の混乱さえなければ、古代人のまま砂漠でテキトーにのんびりと平和に暮らせたのかもしれないけれども、あの人々も。
その砂漠に介入してグジャグジャにしたのは、確かにヨーロッパなんだけどさ。
でも、ともかく、近代人と古代人の共存は無理だって。
さて、ヨーロッパを立て直すべく、多文化主義などぶっ飛ばして、近代をもう一度打ち立てるような豪腕政治家は出てくるでしょうか?
無理だろうな。
ドイツだって、もう一度ホロコーストやる根性はないよ。
普通は近代人と古代人が戦ったら、近代人の勝ちですけどね。
武器がすごいからね、近代人は。
ところが現代の古代人は、ハイテクでインターネット使いこなし、核兵器まで入手できる。
ヨーロッパ国内のイスラム教徒移民のテロリストに武器を供与してるのは、ほんとは誰?