[415] 優しさと夢の水源はあなたの中に—「魂のルフラン」考

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本日は2019年12月7日土曜日だ。

みなさま、拙著66歳の単著処女作『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』は、お読みくださったでしょうか。

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よろしくお願いいたします!

レヴューもよろしくお願いいたします!

なんと、拙著が2019年度の「タイトルだけ大賞」にノミネートされました。

「本屋大賞」じゃないですよ、もちろん。

「タイトルだけ大賞」です。

今まで受賞した作品は、以下のサイトで確認できます。

https://www.sinkan.jp/news/7167

ところで、とうとう、2019年も最後の月になり、年賀状の心配をする季節となった。

とはいえ、なにか不穏な師走だ。

関東ではちょこちょこ地震もあり、NHKは「首都直下大地震」に襲われた東京を舞台に4夜連続の特別ドラマを放映した。

NHKは、何を唐突に……

検察庁や電通と同じでNHKの指令元は、民主党系軍産複合体であり、戦略国際問題研究所Center for Strategic and International Studies, CSISらしい。

となると、また日本政府は脅迫されているんかしらん。

俺らの指令に従わないと、人工地震起こすよ、そしたら東京がこうなるよって……

それとも、ほんとうにNHKが使命に目覚めて、国民に警告しているのかしらん。

私なんかも、実は東京に行く度にちょっと怖い。

ここで地震にあったら、もう私は自宅に帰れないかもしれないなあ……と思う。

まあ、その時はその時と思い定めるしかないか。

それはさておき、今日は「魂のルフラン」について思ったことを書く。

ご存知、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のエンディングタイトルロールに流れる曲だ。

主題歌の「残酷な天使のテーゼ」より人気がある。

どちらも、作詞者は及川眠子(オイカワネコ)さんである。

及川さんの最近のご著書には、こういうのもある。

面白いエッセイですよ〜〜

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「魂のルフラン」と「残酷な天使のテーゼ」って、なんという斬新な秀逸なタイトルでしょうか!

私もこの二曲は大好きだ。詩もメロディも傑作。

この二曲ともカラオケで歌うのは、すっごく難しい。

声量がないと歌えない。

私は、これらの曲をiTuneで購入して、かつてはiPodにダウンロードして、今はスマホやiPadにダウンロードして、聴きながら炊事やトイレ掃除をしている。

特に「魂のルフラン」は、なにか心を遠い世界に誘う。

遠くて手が届かないのに懐かしい世界へ。

♬♬ 私に還りなさい〜〜記憶をたどり、優しさと夢の水源(みなもと)へ、もいちど星にひかれ、生まれるために…… 魂のルフラン♬♬

ルフランはrefrainのフランス語読みで、繰り返しって意味で、魂の輪廻なわけですね〜〜

この歌が、『新世紀エヴァンゲリオン』を熱愛するアニメファンの心を鷲掴みした理由は、やはり、この歌の歌詞が子宮回帰願望を喚起するからだろう。

大いなる母の胎内に還りたいという願望を。

特に男の子の願望を。

特にオタクというか、世間や現実に居心地の悪さを非常に感じている男の子の願望を。

「生まれる前に戻りたい。生まれてこなくても良かった。ずっと大いなる母なる存在に包まれて、まどろんでいたかった」という欲望は、女性にも潜在するとは思うけれども、女性には、そこまで大いなる母なるものへの憧れはない。

と思う。

まあ、要するに現代人の疲れた心を癒す名曲なわけよ、「魂のルフラン」は。

この歌を初めて聴いた時は40代初めくらいだった。

あの頃にはわからなかったけれども、66歳になった今は思う。

この歌の歌詞は甘美だけれども、ほんとに本気にしちゃいけないよって。

こーいうプラトン主義は危ないよって。

プラトン主義Platonismってのは、「日常的世界に存在するものはイデアの不完全なコピーにすぎない」という考え方だ。

イデアってのはideaで、理想ですね〜〜

私たちは、ついつい、今ここにない、どこか遠くを憧れる。

ここではない、今ではない、どこかに理想の世界があると思う。

そこに還れば、きっと全てが満たされると思う。

だから、人は自殺するのだろうか。

子どもや若い人は、死ねば、どこか遠くの安らぎの世界に行けると思うのだろうか。

生まれ変わったら、今度は幸せになるんだと思って、死ぬのだろうか。

でも、66歳になっている私は思う。

天国があろうがなかろうが、輪廻があろうがなかろうが、問題はそこじゃないって。

今ここにない遠い世界を夢見てもしかたないって。

「優しさと夢の水源」は、どこか遠くにあるわけじゃないって。

今ここには存在しない世界にあるわけじゃないって。

ユートピアって、どこにもない理想卿という意味だ。

ユートピアを、自分の外部に夢見ている限りは、そうなる。

ユートピアは、自分の中で創るしかない。

ユートピアは、夢見るものではなくて、自分で実感するものだ。

ああ、ここがユートピアで、今が天国なんだと思うことはできる。

自分の日常にユートピアを感じることはできる。

来世とか天国とか、アホ言ってるんじゃないって。

そんなもの、ほんとに存在するかどうか、わからないんだしさ。

存在するとしても、今はとりあえず関係ないでしょう。

存在しなかったら、アホでっせ。

確かなことは、今ここで生きているっていう事実だけだ。

すべきことは、今ここで生きているということを目一杯に感じることだ。

それを目一杯感じて、自分の生を生きるために行動することだ。

外部がどうであろうと、自分の内部のユートピアをリアルに感じて生きることはできる。

「優しさと夢の水源」は、自分自身の内部に作るしかない。

いや、発見するのかな。

今ここが、「優しさと夢の水源」だって。

行くところ全部を自分のコンフォートゾーン comfort zoneにしちゃえばいいんだよね。

人間は地震が来たらすぐに死んでしまうような脆い生き物だけれども、行くところ全部を自分の天国と感じることができる心のエネルギーを持つ生き物でもある。

人間のすごさを人間自身が一番わかっていないのかもしれない。

ところで、「魂のルフラン」の中のこの歌詞の意味がわからん。

♬ ♬ 限りある永遠を探して〜〜♬

なに、この矛盾形容法オクシモロン oxymoronは。

永遠は、あまりに永遠だから、長過ぎて途方もないから、「限りある永遠」を探すのかな?

作詞家の及川さんのセンスがすごい!

3件のコメント

    1. 創る塾さま

      コメントありがとうございます。

      今のこの日々がかけがえのない天国の日々だと思えるようになったってこと遠回しに書いたのでした。66歳の感慨です。

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