[437] 「世界経済フォーラム」と『攻殻機動隊』

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本日は2020年6月3日水曜日だ。

緊急事態宣言も解除されたけれど、私は大嫌いな高温多湿の夏が来たので、いやあああな感じだ。

ところで、前回のBlog記事では、コロナ危機で促進されたオンライン化は、もともとが「国策」であり、コロナ危機終焉後も、さらに続くということを書いた。

小中高校のオンライン化は、「GIGAスクール構想」の一環であり、この構想自体が、2030年のSociety 5.0実現に向けての政策のひとつということを書いた。

ICT リテラシーは、もう昔でいう「読み書き算盤」なんよ。

未来の日本で、ICT リテラシーがない人間は暮らせない。

自分で森林の奥地で、エネルギー源についても何につけても自給自足生活を構築することに成功する以外には。

管理監視社会のネットワークで生きることを気にしなければ、そこそこ快適な暮らしなんだろう、Society 0.5ってのは。

そのことは、BEST T!MESの記事にも書いた。お気が向いたら読んでやってください。

小中高のオンライン化はコロナ危機対策ではなく「国策」

ところで!

BEST T!MES のコラムにも書いたけれど、Society 0.5 とか、そんなもん日本政府が独自に考えつくはずがない。

じゃあ、なんで日本政府が2016年から急にSociety 0.5なんて言い出すようになったかというと、要するに「世界経済フォーラム」(通称ダボス会議)で決まったことに従っただけ。

世界経済フォーラムって何か?

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0

Wikipediaには、こう説明している。

(転載はじめ)

世界経済フォーラム(せかいけいざいフォーラム、: World Economic Forum、WEF)は、経済、政治、学究、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界、地域、産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組むことを目的とした国際機関1971年経済学者クラウス・シュワブにより設立された。スイスコロニーに本部を置き、同国の非営利財団の形態を有している。

(転載おわり)

この機関を設立した経済学者のクラウス・シュワブ(Klaus Schwab:1938-)はスイスの経済学者で、ドイツ生まれ。ユダヤ系かなあ?ユダヤ人に多い名前だよね。

立派な学者らしいけど、出自がよくわからんです。学者が自分の「財団」なんか持ってるなんて不思議。

学者なんて貧乏ですけど。

まあバックに超富裕層がついていて、シュワブさんはフロントに過ぎないのだろう。

このシュワブさん率いる「世界経済フォーラム」が2016年1月に「第四次産業革命」についてぶち上げました。

https://www.weforum.org/agenda/2016/01/the-fourth-industrial-revolution-what-it-means-and-how-to-respond/

シュワブさんは、第四次産業革命について本も書いてる。

翻訳本も出てる。

https://amzn.to/2Av0XfG

この本の目次の一部を紹介します。

この目次だけで、シュワブさんが言う第四次産業革命で何ができるようになりたいのか、わかるでしょ〜〜?

ほとんどサイエンス・フィクションの世界だ。SF映画の世界だ。

なに、「デザイナーベイビー」って。

人類の科学技術で生まれた新人類だ。

こういう状態を、できれば2030年に実現したいなあ〜〜2050年くらいには是非とも〜〜というのが、シュワブさん=世界経済フォーラムの共通認識なんよ。

で、日本政府も急いでSociety 5.0 実現を目指すことになったんよ。

世界と歩調を合わせないと、日本の産業が世界に食い込めない。

つまり、日本の技術が稼げない。稼げないと、極東の離れ小島の後進国になるよ。

ところが、予算配分しても地方自治体が小中高のオンライン化をさぼっていたように、人間は面倒くさいことはしたくない。

今までのように生きていたい。

日本人は特にそうよ。変化が嫌いよ。

で、日本政府は「スーパーシティ法案」を通過させた。

これは、「岩盤規制」で日本全体をすぐ変えることができないので、国家戦略特区を作って、特別に規制を外して、その地区で実験的にSociety 0.5的システムを導入させようという法案だ。

で、成功したら、あちこちで導入しようということだ。

「岩盤規制」ってさあ……

立法府は国会なんだから、規制緩和すればいいじゃないの〜〜と思うけど、そうは行かないんよ、日本では。

日本は人口はアメリカの半分なのに、国会議員の数はアメリカより多い。

2020年現在では709人いる。アメリカでは531人だ。

ちなみに世界で最も国会議員の数が多いのは中国で2975人だ。中国の人口は日本の人口の10倍だけど、国会議員の数は10倍じゃない。

https://www.globalnote.jp/post-14480.html

つまり、日本では国会議員の利権とか構造がすごい。そこに関与している官僚たちの利権構造もすごい。そこを崩して規制緩和できない。

安倍首相がどう思っても、規制緩和できない。日本は動かない。変われない。

政権内部でさえ、菅さん、二階さんと媚中派もいっぱいで好きにできないんだからさ。

で、スーパーシティなんよ。

こうして風穴をあけつつ、2050年には第四次産業革命でぶち上げられた新しい世界を目指す研究に金を出します〜公募します〜〜という「ムーンショット目標」が、掲げられた。

https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/20200123moonshot.html

moonshotというのは、故JFK大統領が発した言葉だそーだ。

アポロ計画を開始するきっかけとなった1961年5月25日のスピーチで、「月に向けたロケットの打ち上げ(ムーンショット)」が、その由来。

「10年以内の1960年代終わりまでにアメリカは人間を月に送り、無事帰還させる(First, I believe that this nation should commit itself to achieving the goal, before this decade is out, of landing a man on the moon and returning him safely to the Earth.)」と、ケネディさんがぶち上げた。

つまり最初にできそうもないことをぶち上げておくと、目標を設定しておくと、技術の発展がその実現を目指して発展するということ。

で、1969年に月面着陸は成ったということになってます。

行ったのかよ、ほんとに……

行ってないんじゃないの……?

で、日本も「ムーンショット目標」を掲げよう、2050年までに、人類の限界を超えよう〜というわけだ。

内閣府のサイトをちょっと見てください。

https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html

すごい……この動画も見てください。面白いって!

サイバネティック・アバターってのを個人が10体くらい持てるのが、2050年の世界らしい。

たとえば、2050年は私は97歳よ。

死んでるわさ。

でも万が一生きてて、頭が確かなら、身長185センチの超スタイルのいい超美女アバター(顔は長澤まさみとか、綾瀬はるかでいいわ)が、私と連動して、かわりに食材買い出しに行ってくれたり、旅行に行ってキリマンジェロを観に行ったりする。

私とアバターは意識が一体化してるので、私は自宅のソファで寝っ転がっていても、キリマンジェロを観れるわけ。アフリカのサバンナを疾走できるわけ。

アバター10体なら、同時に別々のことできるわけ。

2体は日本で動かして、あとの8体は世界中に出張よ。

1体は中国の奥地を旅行中。

1体は、ニューヨーク近郊のアイン・ランドの墓地に行ってる。

1体は、中央アジアのジョージアでビットコイン投資してる。

1体は、南極でペンギンと遊んでる。

1体は、アフリカでライオンと徒競走してる。

1体は、ヒューストンで宇宙飛行士になるべく勉強してる。

1体は、この世とあの世のバリアを超えて、すでに亡くなった人々に逢いに行こうとしてる。

1体は、スイスで実施されるタイムマシンに乗る抽選会に行ってる。

その間、私は、それぞれのアバターが見る世界をVRゴーグルかけて見つつ、自宅でオムライス食ってるの。

VRって、virtual realityのことね。仮想現実を見る装置がゴーグル状ね。

私の脳をデータ化して、アバターにダウンロードすれば、アバターはまさに私自身であり、私の分身。

なに、これ……

「世界経済フォーラム」って、本気で考えてるの?

日本政府の「ムーンショット目標」って、本気なの?

そうかあ、私はやっとわかったよ。

スピリッチュアル系でさあ、人類はいずれ「半霊半肉」になるっていう説があるのよ。

次元上昇とか、アセンションとか。

私は、何を言ってんだか……どういうプロセスで半分霊体、半分肉体になれるんだ?と思った。

そうなると、排泄しなくなる?便秘に悩まなくなる?

生理なくなる? 毎月痛くない?

いろいろ、ふざけて考えてた。

が……脳がデータ化されて、アバターにダウンロードされた状態って、半分霊体で半分肉体みたいなもんじゃないの?

もしくは、サイバネティック・アバターじゃなくて、ホログラムの私が動くとしたら、ホログラムは霊で、私は肉体だ。

そうかああああああ!!!

そーいうことだったのか!!!

文字通りではなく、比喩として考えれば、人間とサイバネティック・アバターが作る存在様式は、半霊半肉だ。

『攻殻機動隊』の草薙素子少佐に、みんながなるのか!?

まあ、最初は富裕層だけがなるんだろうね。

庶民にその技術が降りてくるには、さらに20年くらいかかるんだろうな。コスト面でさあ。

しかしだ……

なんで、そんな状態に人間をする必要があるのか?

激増する高齢者人口対策にはなる。

高齢者をサイボーグ化すれば、介護はしなくてすむね。

高齢者も楽しく社会参加できるね。

少子化対策にもなる。

もう出生率は上がらない。家族神話の洗脳は溶けつつある。子育ては重荷だと、もうハッキリみなが意識してる。

健康で頭のいい子しか欲しくない。それ以外の出来損ないなど欲しくない。

それ真実でしょ?

私は子どもいないけど、欲しいと思ったことない。頭の悪い子なら要らないので。私の遺伝子で、頭の良い子が生まれるはずない。

ブスや不細工もいやだ。性格悪いのもいやだ。

私の遺伝子で、優秀なのが生まれるはずない。優秀じゃなければ育てるコストがもったいない。

あ、酷いこと言ってる?

だって、これ私の本音です。自分1人の人生も大変で辛かったんだぞ。

私の子どもが、そんな人生を繰り返す意味はない。

だからさ、子どもはもっと生まれなくなるって。

少子化でも、サイバネティック・アバターがいれば、労働者人口の減少も消費者人口の激増もカバーできる。

アバターは電力源は必要だけど、メシ食わんでいい。水も無用。排泄しない。環境を汚さない。

地球は有限なの。

もう、これ以上汚せないの。

地球上にフロンティアは、ないの。

宇宙にコロニー作るのはもっと先。

地球内部に空洞があって、そこに異世界があるかもですが、行き方がわからない。何キロ穴を掘ればいいのか?

ならば、地球に残された唯一の未開拓のスペースはどこ?

サイバー空間しかない。

「ネットは広大だわ」だ。

2016年の世界経済フォーラムが打ち上げた第四次産業革命と、それに応じて2020年はじめに日本政府がぶち上げたムーンショット目標は、人類に残された唯一のフロンティアであるサイバー空間に人類を移住させることであるらしい。

何やらユートピアっぽいプランだけれども、そりゃ、いろいろ問題はある。

問題のない社会はない!

私は、未来は人類家畜牧場のディストピアだなあ……と凹んでいたけれども、まあ、実現するのならば、サイバー牧場ならば、経験してみたいような気もする。

まあ、そんな時代になっても、肉体を持って生まれた身の人間は、実体としてのケーキ食べて、生クリームが美味しいなあ!とささやかな幸福感を味わっているかもしれないけれども。

そんな時代になっても、夕陽は美しくて、樹々は5月になれば青々として、「5月のそよ風をゼリーにして持ってきてください」と言いたくなるような風を頬に感じているのだろう。

私は、半霊半肉になどならなくていい。

アバターなくていい。

今の旧人類のままで幸せです。

でも、みなさんは是非ともサイバネティック・アバターライフを享受なさってください!

是非とも、スピルバーグ映画の『レディ・プレイヤー 1』(Ready Player One、2018)の世界を経験してください!

しかし……

ほんまかいな……

第四次産業革命といい、ムーンショット目標といい……

冗談としか思えないけど、そう思うのは、私の頭が20世紀であって、21世紀にシフトしていないのかもね……

8件のコメント

  1. 藤森様
    ご体調不良の中でのblog更新有り難う御座います。m(__)m

    始まりました!!…
    という感じですねーー
    今の私は、1日、1日、日が明けていくのみの中で、一歩一歩進んでいくことしか出来ません。地を這う虫のように…
    あいも変わらずの匍匐前進のみであります。
    ( ̄^ ̄)ゞ

    いいね: 1人

    1. 創る塾さま

      コメントありがとうございます。

      マイナンバーカードも作らせただけで、何も活用できない日本の政治家や役人たちに、何ができるのかなあ、資料作ることしかできないんだろーと思いますけど。

      匍匐前進もできていないですよ、私などは。

      いいね: 1人

      1. はい!!
        確実に前進していらっしゃいます。
        私の目にはそう映りますし、何より少なくとも藤森さんのご発信は私にとっての道標ですから。はい。(ヨイショではありません)

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