[442] アフターコロナ対策本出版ラッシュの中で読むべきは、この3冊

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本日は、2020年8月1日土曜日だ。

長い梅雨もそろそろ開ける。

2020年の長雨に豪雨に水害は、日本列島に降り積もっている厄と魔と邪気を禊ぎ流すためでしょうか。

晴れ始めると、地震が心配。

私はといえば、6月7月と非生産的な日々を送ってしまった。

脳にゴミが溜まっていてスッキリしない感じ。

認知症の初期症状かしらん。

でも、私は認知症になっていられるほど優雅な境遇じゃない。

いつガンが再発転移するかわからない夫もいる。

先日の定期検査のCT撮影で、肺に小さな何かが映ってたけど、医師は「これぐらい小さいと、まだ何とも言えません。肺ガンだとわかったら、切っちゃえばいいんですよ」と言っていた。

そーなんですよ。夫の大腸ガンと腎臓ガンの手術を経験すると、まあ、切っちゃえば大丈夫だよ、と私も気楽に思ってしまう。

それぐらいに、いまどきのガンは気楽に扱われる。

コロナより気楽。いや、ほんと。

ということで、たとえ夫があと5回ぐらいの手術をしなきゃいけないとしても、私さえ元気でいれば何とかなるんで、認知症になんてなっていられない。

でも、あまりに馬鹿なんで、勉強したいことばかりなのに勉強がすすみません。

ついつい、YouTubeを見ちゃったりNetflixやamazon primeで映画みたり。

評判の韓国ドラマ「愛の不時着」は見ていない。

最初からファンタジーはいいけど、リアルな設定なのに、あまりの荒唐無稽さにはついていけない。

お嬢さんは、北朝鮮にパラシュートで降りる前に、北朝鮮軍よりも先に韓国軍に撃ち落とされると思いますが?

最近は、映画とかTVドラマとか、みんな嘘っぱちですね〜〜リアリティがないね〜〜と思ってしまって、面白くない。

もう映画人がリアリティに立ち向かえなくなっているようだ。

シナリオも俳優もアホみたい。

特に日本映画なんか、ほんとに力がない。

暇つぶしになる程度には面白いが、なんも記憶に残らない。

日本人観客は、それでもいいのだろう。

やっぱ、日本人の力が落ちてる。頭が悪くなっている。

いや、優秀なのと、その他大勢の二極化が激しいのだろうなあ。

と、馬鹿な私が言っても始まらないが。

ところで、7月に入って、ドドドドと、アフターコロナへの対策本が大量に出版された。

すでに、5月には早々と、富山和彦氏の『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』(文藝春秋)が出た。

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これ、面白かった。薄い本なので、ちょっと食い足りないですが。

でも、薄い本だからこそ、手っ取り早く、アフターコロナの状況を掴むにはいい。

どちらかというと、経営者向きだ。

富山氏は、企業再建プロジェクトに関わってきた方なので、ダメな経営者や優れた経営者をいっぱい見てきた。

その知見が面白い。

最近は、こーいうビジネス書を書く企業人も、50代から60代の人も、だいたいがアメリカの大学でMBAを取っている人が増えてきた。

いよいよ、グローバリゼイションなんだよね。

日本的経営がどうたらなんて、もうとっくに過ぎた話なんだな。

いろいろ出版されているアフターコロナ対策本を読んで、これはいいなあと思ったのが、遠藤功氏の『コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方』だ。

この方もアメリカでMBA取った方だ。経営コンサルタント会社の経営者だった方だ。

長いタイトルだ……しかし、ズバリ核心を突いたタイトルだ。

みなが知りたいのは、そこだもんね。

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非常にわかりやすい。

現状と未来予測が簡潔に書かれている。

そういう状況で生き延びることができる人材の属性はなにか、明解に説明している。

この本は、あくまでも経営と企業人について書かれているので、会社員じゃないなら読む必要ないってことはない。

やっぱり、今回は人類史的大転換期だと思うよ。

だから、非会社員も読むと参考になりますよ。

そりゃ、戦後いろいろあった。特に1990年代に入って、いろいろあった。

バブル崩壊、景気後退、新自由主義経済、グローバリゼイション、オウム真理教事件、神戸大震災、リーマンショック、東日本大震災。

いろいろあったけど、日本人は意外と変わらなかった。

何が変わらなかったかというと、職場においては、職場に深くコミットメントしてるが実質的には何の仕事もしていない男が厚遇されるということだ。

忠誠心はあるが無能な働き者の男が優遇されてきたってことだ。

忠誠心といっても、要するに職場にベタっと張り付いて勤務先以外に生きる世界がない状態でしかないのだけれども。

大学でも、そういう男は随分といた。

役所なんて、そんなのばかりかもしれない。

大企業の社員の3分の1は、ほんとは企業にとっては不必要な人間なんだってさ。

これは、遠藤功氏が大企業の経営者たちから実際に聞いた話だそうだ。

ところが、今回のコロナ危機によって導入されたリモートワークやオンライン化によって、「仕事するふりしてる人」が実際は何もしてないとバレちゃった。

忠誠心なんて企業側にとっては不必要であり、必要なタスクをこなせることが大事だと、あらためて経営陣が意識した。

在宅勤務がデフォルトになったら、職場をうろちょろ歩き回って職場内社交と職場内情報収集してるだけの人間なんて、なにもすることない。

また、在宅勤務がデフォルトになると、仕事内容をほんとうに把握して、部下に割り振ることができる管理職が必要になる。

企業で勤務した経験が私にはないので、企業のことはわからないが、大学でも、自分が何を部下にさせたいのか、自分でもわかっていない上司は結構いた。

管理職がすべきことを部下に丸投げする事例もあった。

自分で決めることができない管理職もいた。

大学とか学校は、まあ無能な人間でも勤まる。結果を出さなくていいので。

だからこそ、私みたいな人間でも雇用されていた。

それでも、私は勤務時代によく思ったものだ。

会社なら倒産してるわ、こいつらが管理職では……と。

軍隊なら全滅必至だわ、こいつらが参謀や上官では……と。

オンライン化やリモートワークは、ほんとに優秀な管理職じゃないと、部下たちの仕事それぞれを把握して、適切な指示を与え、かつ統括できない。

セクハラやパワハラで無駄に時間つぶす類の管理職では絶対に務まらない。

「飲みにケーション」ばかりしたがり、自分の話ばかりを部下に聞かせる馬鹿では絶対に務まらない。

でも、そういうアホが通用できたのが、日本社会だった。

でも、もう終わりだ。

その意味で、私は今回のコロナ危機はチャンスだと思ってる。

ちゃんと合理的に働こうよ。

仕事そのものの質を高めることだよ。

非本質的な日本的人間関係はいいからさあ、もう。

特に無能なおっちゃんの跋扈は要らんからさあ。

と、いろいろ考えさせ、刺激を与えてくれるのが、この本であります。

あと、もう一冊がすごかった。

これは必読だと思う!

これは、高校生や大学生の必読課題図書だ!

これは、アフターコロナ対策本じゃない。

もっと、広い視野で未来の日本を考えている。

安宅和人氏の『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 』(NewsPicksパブリッシング) だ。

言い換えると、日本がどういう方向に進むべきかを示してくれる。

すっごく売れてる本だから、すでにお読みになった方も多いかも。

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AI化ロボット化は、これはコロナ危機の前から進行していることだった。

コロナ危機によって、「人と人が直接関わることのリスクが大きい」ことによって、「まあ、ボチボチやりますわ」的スタンスだった企業や役所や学校も、オンライン化を導入せざるをえなくなった。

ほんとうのところは、抵抗は多いと思う。

従来の方法に戻りたいのが本音だと思う。

新しい事を学ぶのは、面倒くさいからね。

私も、最後の勤務先で、インターネットによる自学自習システムにつきあい、インターネットによる問題作成、出欠席管理、学生指導記録入力など、58歳で手探りで学んだ。

そのシステムに慣れるのに2年もかかった。

ワープロで問題作成する方が、そりゃラクだった。

また、実際に、そんなシステムが有効とも思えなかった。

ただ雇用者側の福山市は、英語教員の人件費削減のために、そのシステムを導入したが、システム管理費のほうが英語教員あと2名採用するよりカネかかっちゃった。

福山市の市職員でもある事務局長から、「すっごくお金がかかっているので、成果を出してくれないと」と言われたが、馬鹿か。

あんな程度のシステムで英語力がつくわけないだろ、田舎もん。お前ら田舎もんだから、英語産業のアルクに騙されたんだよ、アホ。

とはいえ、今はアホみたいなシステムも、どんどん向上してレヴェルアップするだろう。

英会話AIが学生ひとりひとりと英会話レッスンする時代は、もうすぐだ。

英会話ってのは慣れだからね。ローカル極まりない気の小さい田舎の大学生でも、場数を踏めば大丈夫。

実際に外国に行く前に、気後れを払拭しておこう。どこでも堂々と英語を話そう。自分が話したいことがあるなら話せるようになる。

そのためには、自分が話したい事を持たなきゃ。

そのためには、基礎的な教養が必要。視野が狭くて無知だと人に伝えたいことなんてないもんね。

また、歴史を知っていれば、外国への幻想や期待もなく、侮りも油断もなく、夢もなく怖れもなく、外国人に接することができる。

話が脱線してるな。

ともかく、来るべきsociety 0.5 にびびってもしかたない。

不安なら、ちゃんと勉強しよう。

これから、大きく見たら、どういう時代に向かい、それに歩調を合わせて、かつ国際社会でのプレゼンスを獲得保持するためにどうするべきか、著者の安宅氏は、いろいろ提言している。

そりゃさあ、ぶっちゃけて言えば、エリートたちの世界の話だ。

一般庶民には関係ないと思うかもしれない。

だけど、江戸時代の一般庶民と、現代の一般庶民は違う。

情報通信技術を使いこなすことICT Literacyが、現代と近未来の「読み書き算盤」なんだからさ。

となると、もう文系理系の区別なんか意味がない。

文系の学生でも、数理の基礎教養、コンピューターサイエンスの素養は持っていないと。

安宅和人氏のご著書は分厚いぞ〜〜中身ギッシリ。

この方の講演動画を貼り付けておきまする。

ということで、アフターコロナの生き方について考えたい方は、この3冊が参考になりまする。

まずは、遠藤功氏の本で脳に刺激を与え、次に安宅和人氏の分厚い本でしっかり勉強し、最後に冨山和彦氏の本で、ちょっと一息。

67歳の、すぐに怠けたがる私の脳も大いに活性化されました!

他にもいろいろアフターコロナ本は出版されてますが、私の好みとしては、この3冊かな。

7件のコメント

    1. wildsumさま

      コメントありがとうございます。お母さまのお世話もなさっておられるのですから、お仕事なくていいではありませんか。

      ほんとに必要ならオンライン授業も会議もできますから。やるしかないので。

      人間相手のケア仕事は、感情労働でもあり、もっとも大変です。

      いいね

      1. wildsumさま

        まだお若いから、教室で教えたいとお思いになるのは、わかります。教師ってそういうものです。
        それと、wildsumさんは、優れた先生なのですよ。だから、やはり教壇にお立ちになりたいのですよ。

        私は、すでに教師は退職して4年目ですが、55歳くらいまでは天職と思っていた教師の職について、自分に対する幻想がぶっ壊れました。教壇に立ってまで、人様に伝えるべきことなど私にはないなって。

        お母さまのことはテキトーに手を抜いてください。wildsumさんが、また教壇に立つ日が近くなりますように。

        いいね: 1人

  1. 藤森様
    ぼくは、1953年生れです。年齢はあまり違わないと思います。今、認知症の母と二人暮らしです。母の介護を考えると、正規社員として、働くのは難しいです。非常勤として、教室で学生と会うのが、これまで、いちばんの楽しみでした。それができないのは残念です。仕事がなくても、生活は何とかなります。それでも、やっぱり学生達と教室で会いたいですね。

    いいね: 1人

    1. wildsumさま

      返信が遅れました。暑さでへばっておりました。1953年のお生まれなら、同い年です。

      コロナ危機が第二波第三波と続けば、対面型の授業はできなくなります。今回のことは、直接に人と人が接することが危険ということですので、接触系仕事は全部アウトです。

      時代は変わるということでしょう。

      私も、教師を長くしましたが、教室で学生と会うのが楽しみということはなかったので、日本語を外国人に教えるということは、それだけやり甲斐もあるのですね。

      いいね: 1人

      1. 長い間、高校生に教えてきましたが、喜びもありましたが、学びたくないものに教えるという苦痛のほうが多かったように思います。一方、日本語を学びたい学生に教えるのは本当に楽しいです。
        ところで、これから、対面型の仕事はこの先どこまでかわかりませんが、なかなか難しそうですね。半ば諦めています。今のまま質素に暮らすほかないのかも知れないと思っています。

        いいね: 1人

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