本日は2021年9月16日です。
みなさま、「旭川市女子中学生暴行性的虐待隠蔽事件」の真相究明と再発防止を求める100万人署名活動にご協力くださり、ありがとうございます。
ご署名まだの方、よろしくお願いいたします!
https://shushi.marvellous-labo.com/asahikawa/shomei/
本日は、知人の中国人の方との会話の一部を横流しします。T さんが知人。Kが私です。
K: あ、先日ご紹介くださった本を、だいたい読みましたよ。『赤いルーレット —現代中国における富と権力と腐敗と復讐に関するひとりのインサイダーの物語』。つい最近出版されて、英米では注目されていますね。

https://edition.cnn.com/videos/tv/2021/09/07/amanpour-china-xi-desmond-shum-red-roulette.cnn
T: 中国の21世紀に入ってからの変化がよくわかるでしょう。
K: 元気がないときに中国本を読むと、元気が湧いてきます。中国人エリートたちの思考や行動のスケールは凄いですね。
前はアメリカの本を読むとファイトが出てきたんですがね、最近は、何かしらけてしまって……
ところで、習近平さんって、中国人エリートたちから嫌われているんですね? 教養がなく、「中華帝国」再興という時代遅れの幻想だけで動き、金融も資本主義も経済もわからず、「世界の中の中国」を豊かにするヴィジョンがなく、学ぼうともしないので。
でも、その無知さを支持する中国人ナショナリスト庶民層も多いんですね?
著者のデズモンド・シャムさんは、今は英国に住んでます。もともとは1968年に上海で生まれ、香港で育ち、アメリカで学位を取ったんですね。
ウイスコンシン大学でファイナンスと会計で学士号をとり、ノースウエスタン大学では……よくわからない。帰国後は、香港大学で科学と技術を専攻しました。2000年代にメキメキと頭角を表した実業家ですね。
若いのに、中国最大の航空物流システムを作ったんですよね。今は博愛主義活動といいますか慈善活動もしています。
ご自分で自分のことを長身でハンサムだって書いておられます。学生時代は水泳の選手だったんですよね。
確かに、歌舞伎俳優の海老蔵さんを知的にして、もっと端正にした感じですね。


温家宝時代の中国の「より豊かに、より自由に」の方針の中で成功して、彼の奥さんも、男性中心主義の中国で、目覚しい活躍をする才色兼備のビジネスウーマンだったんですね。
アメリカで英国で香港で北京で上海で、シャムさんと彼の奥さんは贅沢を極めつつ、ビジネスを広げて行く。ここあたり、カッコいいですね〜
シャムさんは、この奥さんとビジネス方針の違いから離婚はしましたが、ビジネス面ではずっと親しく付き合いがあったんですね。
ここらあたりのスーパカップルの割り切り具合がすごい。日本人には考えられませんが。
ところが、この元奥さんが、2017年に共産党によって拉致されてしまった。裁判もなく監禁されてしまった。彼女の共産党エリートの奥さんとの関係が、習近平さんによって問題視されたんですよね。

私、この本「赤いルーレット」に関する動画も漁ってみたんです。なんか、この本が出版される直前に、突然に元奥さんからシャムさんに電話があったんですね。4年ぶりに。「この本を出版してはいけない。習近平を批判するようなことはしてはいけない。危険だ」と。
しかし、著者のシャムさんはこの本を出版するしかなかった。習近平政権の腐敗と暴走と、中国共産党のダメさ加減と、習近平以前の国家主席(鄧小平以後温家宝までの)の「豊かで自由な中国」を作るための努力が無茶苦茶にされたことを、世界に知らせるために。
英国の中国大使館は、「この著者デズモンド・シャムの書いたことは全部デタラメ」と公式声明出してます。
この本の邦訳が出ればいいんですが。多分、出ると思いますけど。
T: 習近平政権は、ほんとに暴走ですよ。中国の経済や政治がわかるインテリは外国に逃げちゃってます。人文系知識人も自由のない中国から逃げることができる人は逃げてます。
K: でも科学者は千人計画で、中国に戻ってきてるのでしょう?
T: 科学者は研究費が出ればどこでもいいんですよ。社会全体を見るような教養はないんです、理系には。
ところで、自民党の総裁選ですが、藤森さんの好きな高市早苗さんは、僕はどうかと思います。ロックダウンを法制化したいと言ってる。経済政策は金融緩和でしょ?安倍路線でしょ?
K: あのですね、高市早苗さんが人気あるのは、国防のことを心配してるからですよ。日本人は怖がっているんです。中国の軍事的台頭に。
T: 中国が日本を侵略するって、ありえないです。中国が向かう方向は、中央アジアとアフリカです。
今や鉄道はベルリンまで行っています。あえて海に出る必要性は、ひと昔よりなくなりつつあります。
石油、食料と鉱産物を確保するには、中央アジアとアフリカ大陸で十分です。日本から欲しいものないです。
太平洋方面に関しては、航路さえ確保できれば大して力を注ぐ必要がないです。
藤森さんは、アメリカの中国脅威論に影響されているんですよ。
K: そりゃ、まあ『中国2049—秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」 』とか読みましたけどね。

アメリカは、中国は今は共産国だけど、いずれは民主化されるだろうと信じて、科学技術を教え、投資してきた。
でも実は中国はそんな平和的な意図などなく、この100年間虎視眈々と世界覇権を目指してきた、アメリカは騙されてきたって、アメリカの国防省顧問が書いてる本。
だいたい、アメリカはずっと中国に騙されてきてますね。日本軍を蹴散らすために八路軍や国民党軍に兵器を提供したはいいけれど、好きにするつもりだった中国は、結局は毛沢東に早々と共産化されちゃう。
日本軍に任せておいたほうが良かったかも。そしたら、毛沢東も抑えて、台湾に国民党が入り込むこともなかったかもしれないのに。
今の火種を作ったのはアメリカですけどね〜〜おめでたいです。
T: あの本『中国2049』に書かれてることは事実の面もあります。時代遅れのナショナリズムを支持する国民は多いです。無知な大衆のかなりは。
知識人のくせに、大衆受けする「中華帝国再興」に賛同するのもいます。
しかし、海外にいる中国人知識人は、「中華帝国」なんてファンタジーだって知ってます。自由が欲しい国民も多いです。上海独立党とか、中国の各省には共産党政府から離れたい人々がいますよ。
K: ああ!上海独立党はTwitterにアカウント持ってますね。フォローしてますよ、私。
T: つまり、僕が言いたいのは、日本に蔓延る中国脅威論は、アメリカ製だってことです。
弱体化したアメリカは、昔のイギリスみたいに、他国間の亀裂を上手く利用したいのです。
今の中国はリーマン危機直後のロシアに似て、国家資本主義に邁進中です。
はっきり言いまして、中国は日本にそんなに関心ないです。中国の民間の反日世論やデモには政府は加担していません。それは事実ですよ。
K: そうなんですかねえ?
T: アメリカは、日中接近をどうしても分断したいんですよ。だから、日本はそこは上手くやる必要があります。
K: 日本人は中国とうまくやって行きたいですよ、そりゃ。中国は巨大な市場だし。フェアな貿易相手として、やって行きたいですよ。
T: だけど、「新大東亜共栄圏」なんて作れませんよ。朝鮮も中国も、日本がしたことをまだ忘れていません。日本は、中国から見れば、あくまでもアメリカの家来です。
アメリカは衰退しつつあるといっても、大国です。世界覇権国でなくなっても、大国には変わりません。
だから、日本はアメリカに従いつつ、中国とのパイプをつないでいかないと。
僕は、ヨーロッパのロシア外しの方が気になります。
NATOが現状に止まれば、それでロシアは満足します。
あまり西側が攻撃的な姿勢を強めれば、中国とロシアが手を結ぶかもしれません。そっちの方が怖いですよ。
K: そうですか。中国脅威論は日中分断を維持したいアメリカのプロパガンダですかあ。
まあ、確かに日本のメディアはアメリカのDeep Stateの統制の元にありますからね。ほんとうのことを伝えないから。
小国は辛いなあ。
T: 大国は大国で辛いんです。
でも、日本は法治国家だからいいですよ。中国は、ある日、ビジネスウーマンが真昼間の大通りで逮捕状もなしに共産党に拉致されて、裁判を受ける権利すらないんですからね。
K: ああ、『赤いルーレット』の話ですね。
うーん、日本が法治国家かどうかは、厳密にはわかりませんが。国策捜査とか国策裁判とかもありますから。最初に結論ありきで、捜査結果や判決が決められることって、たまにあります。
T: 中国では、それが普通ですから。為政者の恣意で決まりますから。その恣意が誰に向けられるかわかりません。ルーレットです。赤いルーレット。
中国🇨🇳の悪どさと、それを育成してしまって、共喰いの餌食になりつつあるアメリカ🇺🇸のこっから先の展開が浮かび興味深かったです。
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松本幹さま
コメントありがとうございます。
うーん、アメリカと中国が本気で戦えば、中国の方が勝つと思うなあ。ここは、インドに台頭してもらいましょう。
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ありがとうございます😊。
安倍政権のバイアスのかかった対中国感が、今度の自民党総裁選と衆議院選挙で、少しは中国寄りに傾くことを願ってます。
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松本幹さま
もう、日本はしっかり中国寄りなのではないですか?日本を騙すのは、アメリカにとっても中国にとっても簡単なことでしょう。
それを承知しながら、日本は米中の狭間で生きていかなきゃならない。憂鬱ですが、これが現実ですから。
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