[508] 9/25/2021 上原ひろみさんのコンサートに行ってきた(その2)

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本日は2021年9月25日土曜日です。

午前中に整体院に行って、「首と肩がバリバリに硬いですね〜〜」と言われつつ、帰りに成城石井に行って、お昼用のお寿司とか食材を買い込んで、帰宅。

「成城石井のお寿司は美味しいけど、絶対に前よりネタの質は落としたよねえ!お寿司のご飯部分も大きくしたよねえ! 前は、1階のご飯は少なめで食べやすかったのにねえ……名古屋が田舎だと思って、1階を大きくしたのかなあ。お寿司は田舎に行くほど、ご飯の量が多くなるでしょ」

と、食えるだけでありがたいのに、罰当たりにもブチブチ言いつつ、お昼ご飯を終えて、眠くなり、寝室に行き爆睡。

目覚めたら午後6時過ぎ。

何やってんだか。

なんか焦る。無為な日々は焦る。

ところで、昨日の続きです。

ジャズピアニストの上原ひろみさんのコンサートの話です。

正確に言えば、上原さんのソロ・コンサートではないですが。

実は、昨日のコンサートのチケットは、急にいただいたものでした。

私は、2017年以来、劇場とかコンサート会場にほとんど行ってない。

夫の教え子さんの日本舞踊の発表会に行くだけだった。小林旭さんのコンサートには行きました。はい。

数日前に、Facebook友だちの某芸術大学の准教授の方が、メッセージで都合で行けなくなったので差し上げますと連絡してくださったのです。

速達でわざわざチケットを送ってくださったのです。

8500円の席のチケット2枚です。高い!

ええええ?上原ひろみさんって、あのジャズピアニストでしょ?オリンピックに開会式に出てた人でしょ?ええええええ?

いただいちゃっていいののおお?

そのAさんは東京エリアにお住まいですが、東京では上原ひろみさんのチケットは手に入らないので名古屋でのコンサートのチケットを入手なさったのです。

こーいうこと多いです。

名古屋は「文化不毛の地」とまでは言いませんが、目に見えないことにお金を使わない傾向があります。

やっぱ、文化不毛の地かな?

かつては、ソ連の有名劇団の「ハムレット」上演とか、蜷川幸雄さん演出の「王女メディア」とか、先代の猿之助のスーパー歌舞伎とか、東京では入手困難なチケットが、名古屋では比較的容易に手に入りました。

若い頃の私は、その恩恵を大いに活用していました。東京で評判の演劇の名古屋公演のチケットを、容易にリーズナブル価格で観ることができました。

いわゆる新劇の公演も、歌舞伎もバレーも新派も実験的小劇団も。

そのことを知った東京エリアの方は、わざわざ名古屋までいらっしゃるのか!

まあ、新幹線で日帰りで90分で東京に帰ることはできる距離だしね。

リニアができれば40分。

リニアできそうにないなあ。静岡県知事が反対してる。

欧米だと夜の舞台は午後8時始まりですが、日本は午後6時とか、遅くて午後7時ですからね、東京と名古屋は舞台観賞後に帰ることができますよ。

ということで、名古屋のチケットを譲ってくださったAさん、ほんとに、ありがとうございます!

ということで、厚かましく私は夫とコンサート会場に行ったのであります。

で、コンサートで、思ったことを箇条書きに以下に書きます。

(1) ピアノは一台でオーケストラになると言われるけど、これほんと。それが2台になると、ほんとにオーケストラです。これで、3台になったら、凄いんじゃないか。

愛知芸術センターのコンサート・ホールは相当に広い。かつ音響効果を非常に考えた設計がしてあるので、音がほんとにいいです。

(2) 私は楽譜通りに弾くピアノコンサートしか行ったことがないので、最近のピアノ演奏は、特に即興性と自由なアレンジが命のジャズピアノ演奏は、何をしてもいいんだと驚いた。

弦を止めて音を出したり、ピアノという楽器本体のあちこちを叩いたり、ピアニストが立ったり座ったりしてピアノを自由自在にこき使う。

まるでお琴を立てかけて、指につけた爪ではなく、三味線のバチで叩いたり音を弾きだしたりするがごとく。

(3) 小曽根さんも上原さんも、超絶技巧でものすごいスピードでピアノキーに指を走らせるのですが、音は崩れず、ひとつひとつの音が全てクリア。大きい音も小さい音も、全てクリア。

上原さんのピアノタッチは繊細にして大胆で、音は多彩で生き生きとしている。

小曽根さんのタッチは軽くても、どこか風格と重厚さがある。この方は、男性には珍しく、ほんとに紳士ですね。上品だけど気取っていない。だけど、いかにもいい子ぶってる嫌味な感じはない。

ジャズよりクラシックの方が似合いそう。

(4) 上原さんは全身でピアノ演奏する。動きやすいミドル丈のドレスにペダルを自由自在に扱うのに都合の良いお洒落なスニーカーで、ピアノといっしょに踊っている感じ。

その躍動感に華やかさに、ついつい目が行ってしまう。

しかし、昨晩のコンサートは、ソロじゃないから、共演者に対する遠慮とか、共演者とのバランスがあるのか、思いっきり弾けている感じではなく、抑制されている印象があった。

まあ、昨晩のコンサートの主役は、あくまでも偲ばれているチック・コリア氏であって、コンサートはtributeなのだから、主役は小曽根さんでも上原さんでもないから、あんな感じだったのかな。

(5) 就寝する前に、タブレットでYouTube動画を漁るのが日課の私は、若いアマチュアのピアニストが駅やショッピングモールに置いてあるグランドピアノやアップライトピアノを弾く動画もよく見る。

そんなとき、「最近の若い人は自分流にアレンジして弾くのが上手いなあ。お手本通りに弾く時代が終わって、自分の感性で楽器を使いこなす世代になったんだなあ!」と、私は感心していたものだった。

明治にピアノが日本に入ってきた頃に、日本の音楽学校を首席で卒業し国費でヨーロッパ留学した女性は、自殺してますからね……

無理もないです。大漁節や盆踊りや謡や長唄の拍子しか知らない人間が、ワルツなんか弾けないって。弾けてるつもりで、ワルツになってないって。

自殺した国費留学生は、あまりの違いに絶望したのでしょう。

明治の人ならズンチャッチャ、ズンチャッチャって弾くって。

戦前の日本映画の上流階級のご家庭の奥様がピアノを弾くシーンとかあったら、注意してください。

オルガンみたいに弾いてますから。ハプシコードじゃないですよ。パイプオルガンじゃないですよ。大昔の田舎の小学校の講堂兼体育館の隅っこに置いてあるオルガンみたいに。

ところが、今は西洋音階のリズムとメロディにアレンジを加えてピアノを弾きこなしている。

2021年は明治154年。やっと日本がここまで来たんだね、と私はYouTube動画のピアノ演奏を聴きながら思っていた。

そうか。あれは上原さんとかのジャズピアニストの真似なんだと、やっと気がついた。

絶対に真似したくなるカッコ良さだもんね。

(6) 自由に演奏するジャズは面白いけれど、これはスタンダートになった他人のヒット曲を歌手が好きにカバーするようなものだけれども、古典的ないい曲は、やっぱり下手にグジャグジャ変えない方がいいこともある。

昨晩のコンサートで演奏された曲は、Tribute to Chick Coreaだから、コリアさんの楽曲が多かった。

その中に、ちょっと小曽根さんや上原さんのオリジナル曲が入るという構成だった。

一曲だけ、ガーシュインの曲が入っていた。

曲の名前知らない。聴けば一発でガーシュインとわかる旋律と空気感。

これが……ほんといいんだよね。

隣の席に座っていた夫が私の耳元で小さな小さな声で、「全部ガーシュイン弾いてくれればいいのに」と言った。

うーん、そうねええ……

(7) 同じことは、アンコールを請われて、舞台に再登場した小曽根さんと上原さんが弾く最後の一曲の時にも感じた。

コリアさんの有名な曲らしいです。Spainってタイトルです。

その曲は、最初に「アランフェス協奏曲」の冒頭部を拝借しています。スペインってタイトルの曲だからさ。

で、途中に軽快な手拍子が入ります。定番で観客の掛け声が入るのです。

昨晩のコンサートの観客には常連さんも多かったようで、手拍子を入れるところは、サッと多くの人が手拍子を自然に波のごとく入れる。

ピアニストと観客が一体化した空間。

感動が生まれる空間。

しかし、やっぱり、時代を経て残ってきた曲はすごい。

全部、「アランフェス協奏曲」でいいよ……と思ってしまった私。

(8) しかし、2時間近くをピアノ弾きっぱなし、全身全霊で弾きっぱなしのスタミナと集中力って、すごい。凄まじい。とんでもない。神がかっている。

あれで腱鞘炎や酸欠にならないのは、やはり神様からいただいた才能。

ジャズ・ピアニストは、ピアニストの中でも、いや音楽家の中でも、古典音楽のストックと、想像力と感性と技術と脳の柔軟さと体力がもっとも必要なんじゃないか。

うーん、優れたジャズピアニストの演奏を聴いたら、クラシック音楽のピアニストの演奏は、かったるいと思えるかもしれない。

これは、プレスリーを初めて聴いた人間の驚き、ビートルズを初めて聴いた人間の感動と同じ種類の驚きと感動に似ていると思う。

私は、ビートルズなんて全く知らない中学生の時にたまたまTVつけたら、「外国人が4人ぐらいでギターとか持って歌ってるシーン」が映っていた。

(後で知ったけれど、ビートルズの来日公演の中継だったのだ)

数秒後に私は茶の間を飛び出して、オープンリールのテープレコーダーを探していた。

流れてくる曲を録音しようと必死になっていた。

ミッシェル。 イエスタデイ。

録音できたのは、この2曲だけだった。

それでも嬉しかった。何度でも巻き戻しつつ、歌詞をカタカナで書きつけていた。

イエスタデイ〜オーマイトラブル〜シムソ〜〜ファーラウェイ〜♬

あの時の驚愕と新鮮な驚き。

あらためて、Aさん、御礼を申し上げます。ありがとうございます。

Aさんが、チケットを譲ってくださらなかったら、私は中学生の時に味わった新鮮な驚きに似た感興を覚えることはなかったでしょう。

宝は「たから」だ。つまり、他から。よそから。

よそからの情報に晒されてみること。

自分とつき合っているだけでは出会えないこと、わからないことはいっぱいある。

しかし、コンサートって、やっぱりLive ですね。生ですね。

動画や映像や録音とは全然違う。

やっぱりLiveだわあ。

https://shushi.marvellous-labo.com/asahikawa/shomei/

5件のコメント

  1. 上原ひろみさんのコンサート、いいですね~。
    私もピアノは弾きますが(上手くはないけど(^-^;)ジャズを弾く人が一番すごいと思います。
    ジャズを弾きたいですが、やっぱり難しいものです。。。
    仰る通り、オリンピックのコラボは謎でしたが、間違いなく日本を代表するジャズピアニストだと思います(^_-)-☆
    コンサート、ミュージカルなどなど、やっぱり生に勝るものはありませんね(^^)/

    あと…、どうでもいいことなので、言おうかどうしようか迷ったのですが、このホールは大ホールではなく、コンサートホールです。パイプオルガン、P席があるので間違いないです。
    大ホールはオペラやミュージカルをするホールです。
    コンサートホールはクラッシックの公演をするには適したホールで、上手い人はここで演奏するとすごいと思えるホールです(*^^)v
    (愛知県芸術劇場には、大ホール、コンサートホール、小ホールと3つのホールがあります(^^)/)
    余計なことをすいません。。。

    いいね: 1人

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