本日は9月27日月曜日だ。
昨日は、副島隆彦氏の第22回金融セミナー(参加費15,000円)が東京で開催された日だ。
金融セミナーってのは、金融資産だけでも最低1億円ぐらいある人が行くものであって、私みたいな貧乏人が聴いても「豚に真珠」「デブにピンヒール」である。
使い道がない。
でも非常に勉強になるのだ。
最近はコロナの影響もあり、遠方の人は「動画配信とDVD購入15,000円」コースを選ぶ人も結構多い。
私も、そのひとり。東京まで行くのしんどいよ。
そりゃLiveの方がいいに決まっているけれども、私は脚も悪いので遠出はちょっときつい。
セミナー翌日早朝には動画が配信(非公開)されるし、セミナー前日までには60ページを超える分厚いパワポ資料も送られてくる。
だから、「動画配信とDVD購入15,000円」コースでも、Liveとほとんど遜色なし。

この金融セミナーは長い。1時間45分ごとに休憩が入る。
要するに5時間以上の長さのセミナーなんである。
話すごとに副島隆彦氏は意気軒昂になり、声が大きくなる。
話題は、金融経済だけでなく、政治、国際情勢、健康、老後、スピリッチュアル、と多岐にわたる。
なんか、ほんとにわけわからないセミナーである。
笑える。ブハッと笑ってしまう。あまりの辛辣さに。おもろい。
副島隆彦氏は、参加者の質問にも極力いっぱい答える。
あんまりアホな質問には「そんなこと自分で考えなさい!」と答える。
ある質問者が訊ねる。
「習近平が小中学生に習近平思想を広めるとことにしたとかいう報道がありますが、毛沢東の時代みたいに中国は個人崇拝の時代に戻っちゃうのでしょうか。先生は数年以内に中国は民主化するとおっしゃっていますが」
副島氏は答える。
「あんなことは大したことないの!今の中国の子どもは、ものすごく受験勉強させられるんでかわいそーなの。学習塾とか行くのやめて、もっと伸び伸び遊びなさいって唱える程度のことなの、普通の常識なの、習近平思想なんて!」
別の質問者が訊ねる。
「今年の5月に家内が急死しまして……結構残していってくれたんですが、預金は相続人で分ければいいんですが、金地金20キロくらいと不動産もありまして。この金20キロをどうしたものかと思いまして」
副島氏は答える。
「それ税理士に言っちゃいけませんよ。税理士と税務署はグルであることが多いんで、一切言っちゃいけません。申告なんかもすることないです。税金取られるだけです。その20キロは、ほい1キロ、ほい2キロと、これからの若い人たち、若い親族たちにあげちゃいなさい」
金地金20キロとは。持ってる人は持ってますねえ。
1グラム1,000円ぐらいの頃に買ったんですかねえ?今じゃ金は1グラム7,000円ぐらい。1キロ700万円とは!
副島氏によると、1グラム30,000円までは行くそうだから、持ってる人はじっと持っていなさい、ということです。
しかし、質問した男性は、奥さんが亡くなっても平気平気で金融セミナー。
私なら、夫がなくなったら、5年間ぐらいは立ち直れない気がするが、さすが資産形成怠りない女性と結婚しただけあって、この男性も無駄に哀しみに消耗しない。
さすがだ。こうでなきゃ、お金持ちにはなれないよね。
なんて、本日の記事は、金融セミナーの内容の横流しではないです。
あーた、ただで情報を得ようとしちゃいけないです。
ちゃんと参加費を払ってセミナーに出席するなり、動画配信サービスに申し込んでください。
私が副島隆彦氏のご著書を読んだり、講演会やセミナーに行くようになってから20年経過した。
アイン・ランド翻訳についてご尽力をお願いしたり、拙著をウェッブサイトの「副島隆彦の学問道場」などでご紹介をお願いしたり、個人的にもお世話になってきた。
淡いおつきあいとはいえ、20年もおつきあいがあれば、その人となりもわかってくるようなものだが、未だに副島隆彦氏は私の理解を超える。
良きにつけ悪しきにつけ、私の理解を超える。
正直言って、副島氏の見解が正しいかおかしいかの判断も私にはつかない。
好き嫌いを超えて、意味不明だ。
善人か悪人かもわからない。
ご本人的にはいつもご自分に正直である。
それだけは確かである。
私は馬鹿なので、副島氏は正直に私を馬鹿にする。
まあ、それは事実だからしかたないよね、と私は思う。
人間は、面と向かって正直に馬鹿にされるということも必要なのだ。
お会いしてラクになる方ではないので、進んでお会いしたいとは思わないが、お会いすると、その変人奇人ぶりと話の面白さに圧倒される。
こういう人物がいるということを知っただけでも、私の視野は広がった。
私のような平凡な、ほんとに普通の人間が、なんで、こういう方とご縁をいただくことができたのですかねえ?
私って、やっぱり運がいいんだなあと思う。
しかし、5時間を超えるセミナーだから、その動画を全部聴くのも時間がかかる。
だから、一気にぶっ続けに拝聴することができない。
朝に聴き、ランチを作って食べ、昼寝して起きて、ドラム式洗濯機の中から洗濯物を出して畳みながら聴く。
台所で夕食のナムル用に人参を刻みつつ聴く。
野菜を千切りにする道具をあえて使用せずに、セラミックの包丁で3本の人参を刻みつつ聴く。
金属の包丁は怖いの。研ぐのも面倒だし。
デザート用の梨の皮を剥きつつ聴く。

明日、もう一度聴こう。