#564 1/6/2022 950ドル分の万引きまでなら刑務所に入らなくてすむ世界の片隅で自分の無能を叫ぶ

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本日は、すでに2022年1月6日木曜日です。

『福澤諭吉フリーメイソン論』(電波社、2018)の著者の石井利明さんからFacebook上で聞いた話の紹介から始めます。

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https://aynrandassociates.com/2018/04/27/%e7%9f%b3%e4%ba%95%e5%88%a9%e6%98%8e%e8%91%97%e3%80%8e%e7%a6%8f%e6%be%a4%e8%ab%ad%e5%90%89-%e3%83%95%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%a1%e3%82%a4%e3%82%bd%e3%83%b3%e8%ab%96%e3%80%8f%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84/

石井さんいわく、アメリカのモンタナ州では、かつて飲酒運転OKだったそうです。今は罰則規定ありますが。

なぜ、かつてのモンタナ州では飲酒運転OKだったのか?石井さんの知っているモンタナ州人は、「守れない法律なんか作っても意味ないから」と言っていたそうです。

モンタナ州って、ここです。

シアトルのあるワシントン州やオレゴン州やアイダホ州の隣です。

ハッキリ言って田舎です。

酔っ払って車を運転しても、道路は空っぽだから事故にならないのでしょう。日本みたいに渋滞はないでしょうし、歩行者もいっぱいいるということもないでしょう。

それに、アメリカだって地下鉄やバスや電車などの公共交通機関が充実しているのは、大都市だけです。

タクシーでさえ、容易にゲットできません。酔っ払ったからタクシー呼んで帰ろうかというわけにも行かない。ニューヨーク郊外でさえ、そうです。

ニューヨーク市から電車で1時間半ぐらいの駅でさえ、駅前にはなんもない。日本みたいに駅前に一台くらいはタクシーが待ってるわけでもない。タクシー会社の電話番号が見えやすい場所に貼り付けられていることさえない。

そもそもが、アメリカの列車の駅は街の中心地にはない。街はずれにある。日本のように駅を中心に繁華街があることは、ほとんどない。ポツンと駅があるのみ。

私は、ニューヨーク近郊の街にあるアイン・ランドのお墓参りに行ったときに、途方に暮れた。2001年8月のこと。

ランドのお墓がある市にはニューヨークからの電車は停車する。

しかし、そこから先がなんもない。

しかたないので、駅近くにあったデリ(コンビニみたいなもん)の若い気の良さそうな店員さんに、20ドル出すから、霊園に乗せて行ってくださいと依頼した。

どうせ客はいないし暇だからいいよ、ということで、やっと霊園に行けた。お墓参りできた。

夫と一緒だったから、できたことだ。女ひとりで、そーいうことをする度胸はなかったし、しない方がいいです。

2001年当時の20ドルは、日本のお金の感覚で言うと、5000円くらいだった。今は最低100ドルくらい出さないと乗せて行ってくれないだろうなあ。

問題は帰りだったけれども、行った時の感覚で想像すると、歩いて30分くらいの距離みたいだった。

なら、歩けばいいか、ということで国道みたいな道の端を歩いて駅まで戻った。そうするしかなかった。

まだ、40代の後半だったから、そんな元気ありましたねえ。脚力もあった。

この体験に懲りて、2009年にランドのお墓を再訪したときは、霊園のある街で電車を降りなかった。その数駅手前の駅で降りた。

調べると、数駅手前の駅は、駅前にタクシーがいっぱい待っているような比較的大きな街のようだったから。

そこから乗り合いタクシーで霊園まで行き、お墓参りを終えるまで運転手さんに待っていてもらい、帰りもそのタクシーを利用した。チップをはずめば、いいのだ。

つまり、何が言いたいかと言えば、アメリカなんて広過ぎる。自動車がなければ、なんともならんのよ。飲酒運転を禁じても、みな自動車に頼るしかない。

ならば、飲酒運転を法で禁じてもしかたない。自己責任で運転してちょーらい、だ。

と、判断した昔のモンタナ州人偉い!そのリアリズム偉い!

モンタナ州思考でいけば、ほんとは、売買春や姦通罪(インドネシアにある)は合法ですね。

非合法にしても、売買春は行われる。不倫は実践される。

人間の性欲はどうしようもないんよ。

かといって、合法にしたら、歯止めが効かなくなる。

歯止めがないと人心が荒れる。

しかし、法律しか人間の歯止めがないって、どーよ。

内部規範というものはないのか。

ないのかもね。

悩ましいよね。

なんで、こういうこと書いてるかといえば、昨日サンフランシスコ在住の教え子さん(桃山学院大学勤務時代の最初のゼミ生)からメイルをいただき、書かれていたことに仰天したからだ。

サンフランシスコのみならずカリフォルニア州では万引き950ドルまでだと軽犯罪に分類されていいという法律が住民投票で可決されたらしい。

過半数が賛成すれば、可決です。

いつから?2014年から。

そういう法律ができたのは、事情がそれなりにあったらしい。重罪にするには、しのびないという事情が。

そのことについては、次回のBlogに書きますが。

で、大きなドラッグストアには、カートのついたバッグを持ってきて、堂々とポンポン商品を万引きしてバッグに入れてる人々を見るのが日常的になったとか。

まともな市民たちは、彼らや彼女たちを見て見ぬふりして、粛々と買い物する。子どもたちには、万引きさんたちをジロジロ見ちゃダメよと言い聞かせながら。

教育に悪いわああ。

警官や警備員がいても平気な万引き屋さん。

で、閉店しちゃった大型ドラッグストアのチェイン店が市内で20店舗以上。

https://www.bostonherald.com/2021/11/24/lowry-san-francisco-the-shoplifting-capital-of-america/

なに、これ?

ひょっとして、これもモンタナ州発想ですか?

守れない法律なんて作ってもしかたない、ってこと?

いちいち逮捕していられないくらいに万引きなんて日常茶飯事だってこと?

あんまり万引きが多いから、逮捕しても、すぐに釈放されるというネットの噂もある。

事実かどうかはわかりません。

950ドル万引きできたら、なんとか最低限、生活できるよね。

これって、ひょっとして貧困者支援の福祉政策?

税金で貧困者支援やっていられないので、大型小売店のチェーン店あたりに負担してもらいましょ、ということか。まさか。

こんなことでは、サンフランシスコから大型小売店のチェーン店は撤退ですね。

日本なら、街からイオンとか成城石井とかスギモト薬局とかマツモトキヨシが消えるわけです。

自動車で隣の市まで遠出して買い出しできるならいいけれど、貧困層は自動車持ってない。

真面目で万引きしない、フードスタンプで買い物する人々(生活保護受給者)にとっても不便になる。

こんな状態が続けば、今度は個人商店が受ける万引き被害が増えるかもしれない。

個人商店も閉店したら、どーなるの?

Amazon?

そのAmazonの荷物も盗まれるらしいよ、高級住宅街でも。

それではみんなが困る。

車上荒らしがすごいらしいです。駐車場に留めた自動車はもちろん、住宅地の私有地の敷地に留めた自動車も窓が破られる。

テキサス州に移住したり、フロリダに移住する人々も増えているらしい。

私の教え子さんのご主人はアメリカ人で高収入の専門職インテリだから、もうカリフォルニア州からご家族みんなで撤退かもね。

何が何だか、わからないサンフランシスコ。

でも、リベラルの弱者救済政策(?)と笑えないんですよね。

なんでかというと、そうしなきゃ生きていけない貧困層がいるから。

https://www.wsj.com/articles/san-francisco-shoplifters-theft-walgreens-decriminalized-11634678239

AI化か合理化かなんか知らないけど、人件費の安い外国に外注だか、国内産業空洞化だか知らないけど、勝手にリストラして失業させといて、そっちがそう出るなら、こっちはこう出ますよ、という貧しい人々の抵抗。

そこにコロナ危機。

経済活動ストップ。

道徳を守って勤勉に暮らそうにも、働き場所もない。

働くにしても、賃金が低い。

パソコン技能?そんなのどこで教えてくれるの?

職業訓練?再教育? 面倒くさい。

給付金もらう方が楽だ。

給付金が出ないなら、万引き。

こういう状況が日本にも絶対に起きないとは断言できないよね。

でもって、こういうサンフランシスコの状況をいっさい報道しない日本のメディア。

日本の主流メディアはアメリカのリベラル民主党の犬だから、サンフランシスコを含むリベラルの牙城のひとつカリフォルニア州の奇妙な点について、日本で報道しないのかもしれない。

うーん、どうなっているんだろ?調べてみよう。

と思っても、忙しい私。

辛いです、最近は。もう無理かもな。

私、本なんか書けません。

そんな能力も見識もありません。

だけど、死ぬまでどうやって生きて行ったらいいのか、わかりません。

本代くらいは稼がないといけません。

新しいiPadも欲しいです。

脚が悪いので、パートになんか行けません。

数え年で70歳になる人間は雇用されません。私には特技もないです。

英語の発音が劣化しました。

英語の本も読んでません。

最低限の衣食住は確保できてるけど、だから何?

人間は、それだけでは生きてる気がしない。

2022年お正月から落ち込んでいる私です。

私と同世代の高齢者は、どうやって生きているんかしらん。

モンタナ州の話が、変な方向に来ました。すみません。

4件のコメント

    1. tabosurueiyoushiさま

      コメントありがとうございます。明けまして、おめでとうございます。

      まあ、調べますと、サンフランシスコだけではなく、2014年からカリフォルニア州州では住民投票で、そうなったんですよ。

      警察も検察も、950ドル以下の被害の犯罪なんかに構ってられないということで。

      刑務所もいっぱいだし……

      しかし、日本のメディアは報道しないですねえ……

      いいね: 1人

  1. 明けましておめでとうございます。
    本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
    サンフランシスコの記事、エイプリルフールネタかと思うような、衝撃過ぎる内容ですね。。。犯罪者が一見して分からない分、暗黒時代のシカゴよりタチが悪いのでは、と思いました。まさに事実は小説よりも奇なりですね。

    いいね

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