本日は、2023年4月21日金曜日です。
金曜日の夕暮れ近くになると、訳もなく、私はウキウキしてきます。
これは、長年の勤め人生活の後遺症なんでしょうね。
金曜日の夕暮れからテンション上がって、日曜日の夕暮れにテンションが下がるというのは。
まあ、いずれは週休3日制になりますよ。うん。それまで、労働者のみなさん、頑張ってね!
さらに将来は、週休5日制になり、余暇時間の有意義な過ごし方に人間は悩むようになるのよん。
頭が悪いと暇つぶし方法も頭が悪くなるからね。ほんとは、凡人には賃金労働の方がラクなんですけどね。
もっと未来は生活費獲得活動としての労働は消える。そうなると、人間は主体的に自分の仕事を創造していくのでありますよ。
他人の役に立っていない自分を受け入れることは難しいからね。
ところで、今日のBlogはただの紹介。紹介したいものはいっぱいあるのに、疲れてBlogに書かないことの方が多くてさ。
せっかくだから、もう、これからは紹介したいと思ったら即紹介だ!
まずは、カレー沢薫さんの『ひとりでしにたい』だ。

この漫画、すごいです。こんな面白いフェミニズム漫画読んだことない。ほんと感心します。
この漫画がドラマ化されたら、主人公は綾瀬はるかちゃんだ!
はるかちゃんの所属事務所!いい加減に、はるかちゃんを、10代の女の子がキャピキャピしてるのがふさわしいみたいなCMに出演させるな!
いくらはるかちゃんが可愛らしく美人でも37歳だ。あのCMは、もうすでに見てて痛い。もっとクルクルパー系10代の女の子に替えなさい。
それはさておき、漫画の話です。35歳の独身の美術館学芸員の主人公は、自分ファーストで、自分の興味ないことや、利益にならないことからはサッサと逃亡する、健全だけど、わりと思慮の浅い女性。
つまり今どきの普通の素直な女性。
しかし、彼女は、子どもの頃に憧れていたキャリウーマンだった(父の姉)伯母が70歳で孤独死をしたことから、俄然、自分の状況の危うさを認識します。
この孤独死の描き方がアッケラカンとドライ。
伯母さんは、お風呂の浴槽の中で心臓麻痺かなんかで死亡したので、お風呂が死体スープになっちゃったんですね。
で、ドロドロに溶けた伯母さんの遺体を火葬場で焼く前に、主人公のお母さんは敢えて自分の目で確かめることを主張します。それで、ゲッと吐いたのですが、そのあとスッキリと嬉しそうだったわけです。
つまり、主人公の専業主婦の母親とキャリアウーマンの優秀な伯母(母親にとっては小姑だな)は、対立関係にあったので、主人公の母親からすると、「あんなに華々しくやってたのに、自慢げだったのに、私のこと馬鹿にしてたのに、独りぼっちで死ぬなんてざまないわ、勝ったのは私ね!」なんですよ。
私なんかも、親族の通夜とか告別式に参列すると、これに似たようなシーンは見かけた。
自分より幸せに見えた親類の女性が孤独死すると、うっすら笑ってる女性とか、いるんですよ。いや、ほんと。
夫も子どももできがよくて経済的にも恵まれた親族の女性が、たまたま孤独死すると、ダメ夫で子どももできが悪く実家から離れず、いつでもどこでもビンボーみたいな一家の女性が、なんか嬉しそうだったりね。
私なんか、そういうの見て「うわ‥‥人間見たぞ」と思っているガキだったから。
ともかく、グサグサくる生々しいエピソードが満載です。
老後問題に関する情報もいっぱいです。
定年退職後の父は脳天気。というより脳足りん。老後の自分は妻や娘がケアするものと思い込んで疑ってもいない。
母親は母親で、夫のダメさ加減に愛想が尽きてる。密かに熟年離婚を企てている。
主人公の弟は、老親のケアは独身の姉に押しつけておけばいいと思ってる。
弟の奥さんは専業主婦で、主人公が女性としての伝統的幸福(結婚とか出産とか)から離れていることに、優越感を持っている。
でも、自分が高卒であり、義理の姉である主人公が大卒で学芸員というキャリアであることに嫉妬と敵愾心を抱いている。
なああんと、このいやああああなカマトト義妹は、主人公に、12歳年下のエリート大学出身の東京都職員の彼氏ができたことに、非常な怒りを燃やしているのですね〜〜
いやああああ……女性の状況のドロドロをよく描いています。今でも、こんなんなのでしょうかね。
まあ、私からすると、2023年現在の35歳の女性が、こんなに情報弱者で、フェミニズム的問題に無知で鈍感ということはないんじゃないか?とも思います。
しかし、実態はこんなものかもしれない。
まだ完結していないので、作品全体を評するには早いのですが、ともかく、この漫画は、すっごく論理的で、すっごく繊細で、すっごく赤裸々で、すっごく現実的で、すっごく笑わせます。
絵は決して巧みではないですが、奇妙な迫力があって、強烈な印象が残ります。
登場人物たちの会話が面白くて、作者は、脚本も書ける方だと思う。
才能ある人って、ドンドン出てきますねえ!

これ、絶対にドラマ化されるって。
うーん、でも、今時の民間放送テレビだとダメかもな。でも、予算潤沢なNHKなら制作できるんじゃないの。
さて、次に紹介したいのは、Netflix配信の韓国ドラマ全11回の『クイーンメイカー』です。
これが、また、久々の大ヒット!私的に大ヒット!!


ソウル市を侵食する財閥の飼い犬といいますか、財閥内問題処理(もみ消し)担当(フィクサーだな)であった叩き上げのヒロインが(すっごく美人で、ときどき、鈴木京香さんを思わせる)財閥の一族のあまりの腐敗と背徳に異を唱えて、懲戒解雇となります。
懲戒解雇はひどいわ。退職金出ないぞ。
財閥の次女のクズ夫がソウル市長に出馬し、大統領選にも出るつもりであることを知ったヒロインは、自分が見込んだ人権派の女性弁護士(太王四神記でキハを演じたスタイルの猛烈に良い女優さん)に、ソウル市長に立候補せいと説得します。
なんとなれば、このクズ男が、自分の後輩の女性を強姦して、あろうことか財閥のビルの屋上から突き落として、殺害したのを、自殺と見せかけたから。
そんな男がソウル市長に当選したら、ソウルが財閥の好きにされます。ソウルの政治腐敗がもっと進行したら、大韓民国全体が腐るのです。
ヒロインはフィクサーの経験をフル活用して、メディア戦略も駆使して、選挙戦を戦います。
しかし、財閥側も凄腕の冷血フィクサーを雇用してヒロインやヒロインとタッグを組む女性弁護士を潰しにかかります。その汚さは、すごいです。
これ以上はネタバレになるので書きません。
こういう政治闘争ドラマは面白いですね。
やっぱりフェミニズム要素がないと、今の時代の空気が出ません。
いやあ、もう、日本がどうやっても、韓国映画やドラマの凄さには敵いません。残念ながらね。
しかしだ!
前にも書いたような気がするけど、韓国では、そんなに財閥ってのが、大衆の関心の的なの?
財閥の令嬢の身につけているものが流行して購入されるとかさあ。
財閥といえば、日本にも三井とか住友とか三菱とかいろいろありますが、財閥系企業の名は知られていても、財閥の一家のことなんて、普通の庶民は知らん。
私も会ったことない。見たこともない。
どこにいるの?
東京在住だと見物できるの?
私の住居からちょっと歩くと名古屋で一番の高級住宅街があるのですが、そこにはトヨタ自動車の創業者のお屋敷とかもあるのですが、知人の美容師さんで、そのお家に呼ばれて和服の着付けをしたって話は聞いても、それ以上の噂なんて聞いたこともない。
韓国で、財閥のお嬢さんが飛行機に乗ってCAに反抗したとかで搭乗拒否されて、韓国のメディアにそのお嬢さんが叩かれたとかのニューズは読んだことある。
でも、日本でそーいう記事は目にしたことがない。
たとえば、仮にですよ、三井の本家の三男が、JALのファーストクラスで酒乱で暴れまくって、全裸になって、自分のブランド物のトランクスを頭にかぶって、オラオラブラブラと自分の身を晒して、CAたちにセクハラしたとかなんてニューズは、聞いたことない。
これは、どーいうことかしらん?
日本では、そういう上級国民の不祥事は隠されるってこと?
日本の財閥の人々は、そういうはしたない行為はしないってこと?
それとも、韓国では財閥の方々はスターみたいなもんなの?
だから、ドラマでよく取り上げられるの?
韓国では、上級国民と下級国民が直接に関わることが多いの?
誰か、『韓国ドラマにおける財閥の描かれ方に見る韓国の階級問題』とかいう本を書いて。
出版されたら、私は買って読むから。
ところでさ、私が『クイーンメイカー』を視聴して、一番熱心に見つめていたのは、ヒロインでもなく、女性弁護士でもなく、財閥のお嬢ちゃんたちでもなく、財閥の女性会長だったのねん。
下の写真の黒いコート着たおばさまね!

この会長が、冷静沈着酷薄非道な、いかにもいかにもの、堂々たる権謀術数の女王様でさ。
あの女優さん、好きだわああ。ソ・イスクさんという方だそうです。
ああいう高飛車な上から目線のオバサンになりたかったのになあ、私。
身長155センチじゃ、どうあがいても上から目線になれなくて、見上げるばっかよ。
『ひとりでひにたい』で、さとしは主人公の兄ではなく弟ですよ。
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とおりすがり様
コメントありがとうございます。あ!そうでしたか!勘違いしました。
しょうもない夫婦だなあと思ったので、つい兄なのかと勘違いしました。
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