忙しくて、忙しくて、Blogの更新をさぼってる。
まだ忙しい。12月22日に4年生ゼミ生が卒業論文(という名の論文状作文)を提出したら、ちょっとだけ余裕ができる。
でも、動画だけでもさらしてしまおう。
23分と長いけれども、お気が向いたら見てやってください。
第4回「アメリカ文化論」(12月14日)は、銃問題の続き。
この回は、映画The Patriot(2000)の一部を鑑賞して、アメリカ独立革命における民兵(マリッシャ)の神話性(捏造性)について話した。
民兵ってのは、要するに「屯田兵」よ。「ミニットマン」よ。
いつもは普通の市民だけど、いざというときには武器持って戦うんよ。
アメリカ独立戦争において、アメリカ大陸に住んでいた人々は銃を持って、イギリスの圧政に抵抗し、イギリスの常備軍と戦い勝利をおさめた。
「民兵」こそ、アメリカ合衆国建国のシンボルなんよ。
ということになっている。
もちろん、そんなん嘘よ。
有象無象の素人の民兵が集まっても、常備軍にかなうはずない。
だいたいが、イギリス軍だって、ほとんどはヘッセン(今のドイツ)あたりからとか、スイスからの「傭兵」が占めてたんだから。大事な大事な常備軍なんか、大西洋超えて、植民地のアメリカなんかに送るか。
ついでに、アメリカ大陸軍も、かなり「傭兵」が混じっていた。フランス軍の援軍とかなかったら、アメリカ大陸軍のほうが負けていたろう。
だけど、国家ってやっぱり「神話」が必要なんだよね。
世界の歴史で初めて、市民の国家ができあがった。「共和国」が建国された。独立独歩の市民たちが協議のうえに権利を委託した政府によって運営される共和国が建国された。
啓蒙思想の実現だ。市民政府!! 社会契約論!!
そのシンボルが、マリッシャだ。民兵だ。
だから、武装権は、共和国の市民が市民たる条件のひとつだ。独立独歩の市民は、自分で何でもやるんだ。
自己防衛を、共同体防衛を、国家防衛を、警察や軍隊にゆだねない。
自分たちでやるしかないと思ってるのが、「共和国の市民」だ。
「共和国の市民」は、民兵でなければならないんよ。わかる?
というわけで・・・「共和国」ってのも、聞こえはいいけれども、うざいもんであるなああ・・・
王や為政者に責任を全部負わせて、ギャアアギャアア言ってすませてはいられないんよね、近代の共和国の市民は。愚民じゃ務まらんのよ、「共和国の市民」は。
しかし、そんな「市民」であることを引き受けることができるほど、人間は賢いのか?強いのか?
大方の市民は、愚民だろ。私も、かなり愚民でっせ。
この「西洋近代啓蒙思想」つーのって、ほんとは歴史的詐欺じゃないだろうか・・・一般庶民をこき使うための・・・
「共和国」なんて、いまだにほんとうは実現していないくせに、「共和国の市民だから、ちゃんと責任をはたそうね!あなたたちが主体的に作ってる国家だからね!」ってさあ・・・
一般庶民の「徴兵制」ってさ、共和国から始まったんだからね。
西洋近代啓蒙思想って・・・誰の陰謀??
アメリカ合衆国って、誰かたちの共同謀議で建国されたみたいだね………
聴講しますと講義は、発見に次ぐ発見の連続です。
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先生のおかげで、このように映像紹介することができます。ありがとうございます。私の講義内容など、どうやっても力量不足でダメなのですが、ほんとうは先生に聴講していただくようなものではないのですが、開き直るしかないですから……
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