本日は2018年10月13日土曜日である。
最近ちょっと心が乾燥してると思った。
脳と心に埃が溜まっていると思った。
こーいうときは海外旅行がいい。
でも時間も金も体力も脚力もない。
そういう場合は、代わりに、amazon プライムビデオか楽天テレビか、まあなんでもいいんで、その種の動画配信サービスで、質のいい映画とかドラマを観まくる。
フィクションに浸って現実逃避して、心に水気をたっぷり与えて、現実に帰還する。
私は、勤務しているときは、「あ、このままだとあかん。心がひび割れる。イライラしてる」と思ったときは、DVD ボックスを買い込んで、ひたすら視聴したりしたものだった。
そういう時には、政治映画や戦争映画やアクション映画は役に立たない。
心が砂漠になりかけてるときは、ロマンチックな恋愛物語がいい。
ロマンチックなファンタジーといえば、韓国産である。
もう、ほんとにロマンチックである。
ただ、『冬のソナタ』みたいなモロ恋愛モノは、退屈に過ぎる。
ミステリーや社会問題や宗教的問題や、いろんなものがパッケージされているものがいい。
で、主人公たちを演じる俳優たちが、私の好みの美男美女であればいい。
その点最高なのが、この2016年発表の韓国連続TVドラマ『トッケビ』だ。
全16回完結である。
私は、感激して2回も見てしまった。
65歳の干からびがちな乾燥心ドライハートが、適度に水分を補給されたぞ。
一度視聴して、また全回視聴するドラマなんて、10年前に見た、これも韓国連続TV時代劇『怪刀ホンギルドン』と日本の東野圭吾氏の原作をドラマにした『白夜行』だけだぞ。
これらのロマンチックなファンタジーの一気視聴のおかげで、どれだけ私は救われてきたことか。
どれだけ、心の疲労を回復し、感情を解放してきたことか。
どれだけ、涙腺崩壊させてもらったことか。
人間には泣く機能があるので、たまにはサメザメと泣かなくてはいけません。
まあ眼精疲労とか、昼夜ひっくり返って体調変になるとかの弊害はあるが、どうってことない。
アルコールとかドラッグとかギャンブルとか株の売買とか性交とか支配欲全開他人コントロール競争に走るより、はるかに健全で安上がりである!
ところで、『トッケビ』は、なんか、韓国史上最高の視聴率を取ったドラマだそーである。
日本でもBS局で放映されていたそうーだ。
脚本は、受賞歴も多い才能豊かな人気女性シナリオライターの「キム・ウンスク」さんによるものだそーだ。
韓国版「森下佳子」さんかしらん。
どこか似てるかも。
つい最近、韓国ドラマなら、これがいい!と、Facebook友だちの福岡在住のナースさんから教えていただいたんである。
素直な私は、すぐに飛びつく。
ほんとに良かった! 素晴らしかった!!
教えてくださって、ありがとうございます!
これで、5年間ぐらいは生き抜けるぞ。
このドラマのどこがいいか?
映像美や音楽の良さは、当然言うまでもないけれど。
詳しいことはネタバレになるから書かないけれど、一言で言うと、一粒で何度でも美味しい多層的味わいですね〜〜
(1) 時代劇と現代劇の両方の味。
(2) 古代高麗の武臣が、強すぎるがために、王の嫉妬を買い、一族もろとも殺害されるが、その武臣が永遠の命を持つトッケビ「鬼」になって生き続け、2016年現在939歳という設定のオカルト味。
(3) トッケビが呪いの永遠の命から解放されるには、彼を愛し、彼の胸に刺さったままの王剣を引き抜いてくれる特別な力を持つ女性に出会わないといけないという、「美女と野獣」味。
(4) トッケビが胸に刺さった王険を抜いてもらって呪いの永遠の命から解放される時こそ、愛する女性と別れる時であるという悲劇の悲恋物語味。
(5) トッケビが愛することになる女性は、シングルマザーの子どもとして生まれ、幼い時に母を失くし、叔母の家に引き取られたが、女中代わりにこき使われ邪魔にされながら高校生になるまで生きてきたという「シンデレラ」味。
(6) そんな孤児の少女と会ったトッケビは、彼女を不憫に思い、次第に彼女の健気な明るさと正直さを愛するようになり、いろいろ手助けをして守ってくれるという「足長おじさん」味。
(7) この足長おじさんは、ドアを開くことで異世界や外国にもワープできるという、どこでもドアの「ドラえもん」味。
主人公の恋人たちがドアを開けたら着くカナダのケベックシティの美しいこと!
(8) ドラマに登場する死神は生きている時に大きな罪を犯し、その償いのために何百年も死神として死者を冥界に送り出す役目をするという因果応報物語味。
(9) 前世で作った縁は、良きものにせよ悪しきものにせよ、現世に大きく影響を与え、前世で解決しなかった課題を現世で解決することこそ生きることというカルマ解消&輪廻転生物語味。
(10) 神の支配下にある世界ではあっても、運命は人間が作るものであり、瞬間瞬間の人間の選択と決定という人間の意志が未来を作り拓くのであって、全てを神に委ねて生きるところに人間の尊厳があるわけではない「近代人間賛歌」味。
他にもこのドラマが最高である最大の理由は次の2点だ!
(11) 主役脇役ともに男優は、ほとんど美男子しか登場しないという眼福。
(12) ヒロインを演じるキム・ゴウンという女優さんの演技力と美貌!
整形美人の多い韓国ドラマの中では出色のナチュラル・ビューティで、かつ正統派コリアン・ビューティだ。笑顔が実に素敵で上品である。
私的には「美人」というのは、こーいう顔である。
私は、こういう美人に生まれなかったので、若くして諦めたのである。
恋愛や性愛に生きるのではなく、人間愛と知識愛に生きることにしたんである。
そういえば、若い頃に仲の良かった年下の友人で、途中からお守りするのが面倒くさくなって交際をやめちゃった年下の友人が、こういう美女だったなあ。
名古屋時代に勤務していたキリスト教系女子大短大部の卒業生で同志社に編入した在日コリアンの教え子さんにも、こういう美女がいたなあ。
李さん、元気かなあ。元気?
さて、なにも不自由がないのに、心が乾いているかな……と思う女性へ。
ロマンチックは女性が生き抜いていくのに必要栄養素です。
かつて、日本の某男性作家が、韓流ドラマの『冬のソナタ』のファンの女性は満たされた性交をしていないから、ああいうものが好きになると、どこかで書いていた。
私は、つくづく「こいつは作家のくせに女がわかっていない」と思った。
あの題名だけすごい『失楽園』っていう新聞連載小説もアホみたいだった。
なんだ、あのタレ目の医者の落ちこぼれ三流作家ごときが。
男は性欲ぐらいしかないのかもしらんが、女が欲しいのはロマンチックという心の高揚だ。
美と清浄さへの限りない憧れだ。
性交なんてレスリングか相撲みたいなもんで女は満たされないのだ。
疲れるだけでバッチイわ。
不潔だわ。きったね〜〜
アルコールでシュッシュッと除菌したくなるわ。
このアルコール便利です。
もう地球上を全部アルコール除菌できればいいのにね。
トイレの床もアルコール塗布してから拭きます。
って、何の話か。
ということで女性の皆さん、『トッケビ』を視聴して、泣いて、心にお水をあげましょう。
ついでに、『トッケビ』が伝える最大最高最良のメッセージであるところの、「神の支配下にある世界ではあっても、運命は人間が作るものであり、瞬間瞬間の人間の選択と決定という人間の意志が未来を作り拓くのであって、全てを神に委ねて生きるところに人間の尊厳があるわけではない」という人間賛歌を胸に、生き直しましょう。