#633 7/2/2023 週末の繁華街で見たロマンチックではなさそうでロマンチックな風景

kayokofujimori のアバター投稿者:

本日は2023年7月2日日曜日です。

無職の老人70歳でも、ボケッとしてると、すぐに日曜日の午後6時が来てしまう。大河ドラマ「どうする家康」をBSで視聴しなければなりません。

って、別に視聴する義務もないのですが。

さすがNHKですので、SDGs風味いっぱいです。側室がレズビアンであったりします。戦国の新世界秩序New World Orderみたいなことを言い出す正室が出てきたりします。ぶっ飛んでいます。

もうすぐ、家康が仰ぐ浜松城の星がいっぱいの夜空に、UFOが浮かぶんじゃないでしょうか。

本能寺の変では、信長は自害せずに、こっそり京を抜け出して若狭の海の沖に停泊している南蛮船に乗ってヨーロッパをめざすのではないでしょうか。

まあ子孫さんがご健在ですから、徳川家康は桶狭間の戦いの後に、別人にすり替わったという、知っている人は知っている説は採用されません。

今は懐かしき白土三平の「忍者武芸帖」も、そういう設定でしたねえ。

ところで、昨日の土曜日7月1日は、珍しくも名古屋で1番か2番の繁華街の栄(さかえ)に行ってきました。

だいたい、私は脚が悪いこともあり、混雑したところには行かない。怖い。ノルディックウオーキングポールは便利ですが、人が多いところでは、ひと様の足にぶつかったりします。ましてや、週末の繁華街など。

なんで行ったかといえば、Facebook友だちの女性に強く勧められて、栄にある1階がロレックス専門店(前はティファニーだった)のビルの4階にある女性用の古典バレーダンススタジオに行ったのであります。

このスタジオは、あのアパレルのオンワード樫山の経営です。

スタジオと隣接して、バレーのレッスンウエアのお店「チャコット」Chacottがありました。

もちろん私が、バレーなんて踊るはずない。盆踊りでさえ無理。

今だと、女の子は姿勢も良くなるし、身のこなしもキレイになるということで、バレーを習うのは、そこそこ普通じゃないですか。

でも、1953年生まれの私の世代では、子供の頃にバレーを習うというのは珍しかった。それはお金持ちのお嬢さんが習うものであった。

バレーダンスというのは、少女漫画に出てくるものでしかなかった。「マキの口笛」とかさあ。

でも、友だちは憧れてたみたい。私は運動が全て嫌いであったので、ふーんって感じだった。

私が親に行かされて、ちょっとだけ続いたのは、学習塾にそろばん塾だけだった。

私は、漫画家になるつもりだったので、藁半紙に罫線引いて、コマ割りして、なんか描くのに忙しかったので、机にしがみついて塾行きに抵抗した。

漫画家として成功した自分のインタヴュー記事を書いて喜んでいた。

親は諦めた。

ただし、そろばん塾は、そこに大量の少年漫画雑誌が置いてあったので、良かった。

手塚治虫の漫画も「ゼロ戦隼人」も「紫電改のタカ」も、そこで読んだ。あれは嬉しかった。

この題名は正しいかな。もう60年以上も前のことだから。

話を元に戻します。

そのバレダンススタジオに私がいったのは、そこでヤムナボールのパーソナルレッスンを受けることができるからでした。

ヤムナボールって何?

簡単に言えば、大小のゴムボール使った身体トレイニングです。アメリカ発祥です。

Amazonで検索すると、各種のボールが出てきます。類似品もいっぱいです。

Facebook友だちの女性の方は、このヤムナボールのトレイニングを週2回受けて健康を取り戻したそうなのです。

私は、薦めてくれる方がまともで信頼できるなと思うと、じゃあやってみようかなと思ってしまって、ついやってしまうという、実にいい加減なところがある。

たまたま担当の先生がとても頭のいい方でした。説明も明晰で、私は先生の指示のとおりに身体を動かせばいいのです。

すると、私のような身体感覚の鈍い人間でも、感じることが大なのであります。

詳しいことは省きます。ともかく、8月のパーソナルレッスンも予約しました。税込み9900円です。

ところで、私がそのバレーダンススタジオに行って、驚いたことがありました。

私は、そのスタジオでバレー習っているのは小学生や中学生女子だと思っていました。ところが、その土曜日の午後は、20 代後半から40代にかけての女性がレッスンに集まっていたのです。

シャワーやトイレもついている更衣室に入ると、その年頃の女性たちがバレーダンスのレッスンウエアに着替えているのです。

それらは、私が用意してきたジャージのパンツとTシャツみたいな、ふつーの運動着とは大違いです。

例を上げると、こういうのです。これは、Chacottさんのカタログからパクりました。

素敵ですねえ!

上記のものは地味です。かなり地味です。

そのダンススタジオの更衣室で女性たちが着替えていたウェアは、もっと華やかでロマンチックなものでした。

なんで、少女時代をとうの昔に過ぎた中年にさしかかりかけてる女性たちが、こんなウエアを着て、バレーのレッスンを受けているんだろ?

と、私は不思議でした。

プロのダンサーなら特定のナンタラバレー団に所属してるはずだよね。

少女時代にバレーを習っていた女性たちがアマチュアながら趣味として練習を再開したようです。結婚してお嬢さんがバレー教室に通うようになったので、私も……と思ったのでしょうか。

美容体操がわりになるし。

発表会もあるのかな。

みなさん、スタイルのいい姿勢もいい女性たちです。顔が小さいです。顔の大きいバレリーナはいないですね。歌舞伎じゃない。

もちろんデブはいないです。デブのバレリーナはありえない。ジャンプして床に着地したときに、床が割れるかもしれません。そもそも軽やかに飛ぶことができません。

バレーダンスほどルッキズム支配の舞踊はありません。

その女性たちは、舞台でもないのに、お化粧もバッチリして、素敵なウエアを着て、早くから教室の外でウオーミングアップしつつ待っています。

その綺麗なロマンチックなバレーレッスンウエアを着た女性たちを、チラチラではありますが、しっかりと見学していた私は、こう思ったのであります。

きっと、彼女たちの今の生活にロマンチックが足りないのだと。

少女時代にはバレーを習いつつ、いろんな夢を持っていたに違いないです。

しかし、成長するにつれて、現実からロマンチックは滑り落ちるのであります。

彼女たちが育ったのは豊かな日本です。きっとご両親からも大事に育てられたと思います。蝶よ花よと育てられたに違いないです。

しかし、そのまま人生を過ごすことはできないことが多いです。

運良く、高収入で社会的地位も高く人柄もいい男性と結婚できて、舅姑は死んでいて、少女時代のままの気分で生きて行ける女性もいるでしょう。

しかし、かなりの人は、ロマンチックな気分のままに生きてきた人ほど、人生の現実に幻滅して中年にさしかかるのではないでしょうか。

人生は年齢を重ねるごとに不如意なことが増えていく。美少女もオバサンになり、シワも増える。骨盤底筋も弱くなる。くしゃみすると尿漏れするかもしれません。

こんなことを言うのはなんですが、みなさん、あまり明るく陽気という感じではなかったです。人生に充実を感じているという勢いやパワーは感じられなかったです。

今は、みんなどこか鬱屈を抱えているよね。

そういう姿を、見ないふりして観察しているダサい70歳のBBAもどうかと思うけどさ。

私が垣間見た女性たちは、綺麗なロマンチックなレッスンウエアを着て、夢多き少女時代の気分に戻ることで、一種の癒しを得ているのかもしれません。healing~~~~♩♫

私なんかだと、金にもならん習い事に中年近くなって通うなんて、ありえないもん。

そんな時間があったら、自分の賃金労働の質を高めて、もっとキャリアアップだもん。

若い頃と中年期の職をめぐる闘争があってこその、晩年期だもん。

まあ、あの女性たちは、豊かな時代で豊かに育ったがゆえに、今の日本のロマンチックが足りない状況に、自分の人生のロマンチックが足りない状況にちょっと傷ついているのかもしれません。

また名古屋だしなあ……ロマンチックが足りない都市の典型だもんなあ。この街でロマンチックな気分で生きるのは難しいよお。

さて、レッスンを終えた私は、そのダンススタジオが入っているビルを出ました。

そしたら、やたらうるさい喧騒。

喧騒の元をキョロキョロと探したら、半地下のオープンスペースで地元のアイドルグループが踊り歌っていたのでした。

驚いたのは、ドラマで見たことのある「おっさんのアイドル追っかけ」って本当に存在するということでした。

「闇金サイハラさん」に描かれる地下アイドルの追っかけおっさんの生態そのまんまでした。

ドラマの地下アイドルや地元アイドルの追っかけおっさんたちは、俳優が演じているので、それなりに見ることができます。

本物の追っかけおっさんたちは、ちょっとすごかったです。自分たちも踊っていた。アイドルのふりを自分たちもして、ノリノリで楽しそうだった。掛け声も大きかった。

名古屋にも、こういう人たちがいたんだ…

動画を撮影したのですが、ここにどうやって貼り付けたらいいのかな。

かたや、土曜日の午後にロマンチックを回復させたい中年さしかかり気味の女性たちのバレーのレッスン。

かたや、地元のアイドルグループの女の子たちに課金するおっさんたち。

でも、東京ドームのジャニーズ事務所のタレントたちのコンサートには、若い女の子たちとともに、中年過ぎの女性や初老の女性なんかが張り切って推しを追っかけしているそうです。

私も、東京駅の新幹線のホームで見たことあります。10人くらいのおばさんの一団が、若い男性を追っかけているのです。何事かと思いましたよ。

あれも、よくわからんよね。

中年なりかけ集団バレリーナもおっさん軍団もおばさん軍団も、私には理解できないのですが、私の理解なんてどうでもいいわ。

現代日本の様相をチラリと目撃した週末の午後でした。

たまには、週末の繁華街に行ってみるのも、勉強になりますね。

私にとってのロマンチックは、1966年から69年までの間に5本制作された「陸軍中野学校」シリーズを視聴することかな。

大映制作。主演は市川雷蔵(1931-1969)さん。

市川雷蔵さんは時代劇が知られていますが、私は時代劇の雷蔵さんは興味がない。

普通の学生や会社員や銀行員や研究者に見える地味ながら、品のいい現代劇の雷蔵さんが好き。

この人の現代劇の顔に似た顔を、今の韓流ドラマでいっぱい見つけることができます。

このシリーズねえ、よく作られているけれども、題材が題材だから、コアなファンは多いけれども、雷蔵さんの作品の中でも、目立って称賛されるものではないです。

でも、日本の007だと思ってちょーらい。まあ、当時のことですから、ツッコミどころはいろいろあるけども、面白いですよ。

Amazon prime videoでレンタルで視聴もできるし、YouTubeで検索すれば、無料で見ることができます。まあ、いずれ削除されるけどね。

特にいいのが、シリーズ最後の「開戦前夜」ね。

「陸軍中野学校 開戦前夜」は、シリーズ中でもっとも凝っている。

真珠湾攻撃プランについて、キリスト教系病院職員の英米人と中国人と反日日本人の連合スパイ組織が探りあてた。それを彼らがアメリカに打電する前に、陸軍中野学校の精鋭たちがスパイ組織を壊滅させた。

おかげで、真珠湾攻撃が成功したというあらすじ。敵味方ともに女性スパイの活躍もあります。ハニートラップね。

この映画の制作時の1969年当時は、以下のことは、まだ知られていなかった。

アメリカの諜報機関は、日本の暗号を解読し、真珠湾攻撃があることをローズヴェルト大統領に知らせていた。しかし、大統領は、厭戦気分で第二次世界大戦に加わることに反対するアメリカ国民を納得させるために、故意に真珠湾攻撃を放置していた。チャーチルから、やいのやいのと参戦をせっつかれていたし。

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1969年に癌で雷蔵さんは亡くなったので、「陸軍中野学校」シリーズはこれで終わっちゃった。

その後に知られた歴史的事実をもとに、「陸軍中野学校」シリーズを、もっと洗練させて、リメイクするといいのにね。アニメでもいいよ。

スパイ戦とか、工作員の活動とか、当たり前だと思うけどね。

橋本龍太郎元首相も、こういう映画を見ていたら、中国人女性のハニートラップにひっかからずにすんで、巨額のODAを中国に提供する羽目にならなかったのにね。

いやあ、気をつけていても、中川昭一さんみたいに、味方のはずの日本人からワインに薬を仕込まれて記者会見で朦朧として財務大臣を辞職する羽目になり、ついには変死させられる。

どこにでも罠はある。

事実は小説より奇なりよね。

実は、事実が、現実が、一番奇想天外荒唐無稽でロマンチックかもね。

うん、中年なりかけ集団バレリーナも、アイドル追っかけおっさんも、ジャニーズ追っかけおばさんも、それらの現象自体がロマンチックよね。

だって、神秘よ。私には意味不明だもん。

人間存在の不思議さよ。

2件のコメント

  1. こんばんは!市川雷蔵、それに、陸軍中野学校、ひさしぶりに目にしました。子供の頃、母に連れられて行った映画が市川雷蔵の映画でした。中でも陸軍中野学校は印象に残っています。それで、大人に名になってから、何回か見たことがあります。いろいろなことを思い出させていただきました。

    いいね: 1人

    1. wildsumさま

      コメントありがとうございます。お久しぶりです。

      そうですか、お母様と!私は、リアルタイムでは、雷蔵さんの中野学校シリーズ見ていないのです。小林旭さんの日活アクション映画なら、リアルタイムで映画館で観ています。日本映画の私の一番古い記憶は、石原裕次郎がドラム叩いて歌うシーンのある「嵐を呼ぶ男」です。

      あの陸軍中野学校シリーズも映画がテレビに取って代わられる時期に作られていて、雷蔵さんも長生きしていらしたら、結構大変でらしたかもしれません。

      最近の映画がつまらなくて、ついつい古い映画を見てしまいます。

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