本日は、2023年11月14日火曜日です。
ウカウカしてるうちに11月も中旬ですよ。
夏が長かったので、もう秋も冬も来ないのかと思ってしまっていた。
でも突然に晩秋が来て良かった。
日本から春と秋と冬を取ったら、いいとこないよ。
夏なんか来なくていいのだよ。
それでは農産物が実らないか。
いやあ、かえすがえすも、2023年は無為な日々でした。
『ニーチェのふんどし』を出版してもらった後は、体調がガタガタだったし。

まあ、その分、何もせずに、楽チンでしたけどね。
で、いろいろ心の整理もけっこうついたというか。
ほぼほぼ書きたいことは、今まで出版してもらった5冊に書いちゃったし。
とりあえず言いたいことあったら、このBlogに書けばいいんだしさ。
書籍だって見境なく買わず、物欲コントロールすれば、書き仕事のアルバイトしなくても生活はできるしさ。
やっぱ70歳って、いつ死んでもおかしくない年齢なんだから、今までの調子じゃダメだよね。
70歳にもなると、ほおおおおおんと幻想がぶっ壊れるからね。
前みたいに,時流本とか好奇心に駆られて買いまくってザザザと雑に読みまくることも無意味に思えちゃう。
大体の本は、半分くらい読むと、中身が見当ついちゃうし,まあ読んでも真実が何か明確にわかるというわけでもない。
かといって、ほんとに内容の詰まった本は、読み進めるのが難儀です。
目に力が入っちゃって眼精疲労です。
それが嵩じると、めまいになっちゃいます。
でも、そういう本こそ読まないと死ねない。
幽霊になって図書館に篭るって、できないんでしょ?
やっぱ生きてる間に読んでおかないとね。
衣類は、下着以外は、ほんと買わなくなった。
下着はさ、人間どこで事故にあうか、ぶっ倒れるかわかんないんだから、やっぱさ。
でも、外側のパッケージはもういいよ。
何を着ても似合わないしね。
別に自虐で言ってるんじゃないです。事実。
若い頃は、ブスのくせにブスでいることが嫌で辛くて、ついつい少しでも綺麗に見えるようにと思って着るものも考えて買い込んでた。
今から思えば、ほんとに無駄なことだった。
だけど、ああいう「錯覚力」というか「勘違い力」があったので、ヤケにならずに、生きてこれたのよね。
若い頃は、人間は現実だけ見ていても、前進する力は出てこないよね。
「夢見る力」というか、「妄想力」も必要よね。
でも、そういう夢見る力とか、妄想力が消えちゃうのね、70歳ともなると。
そのかわりに、自分に対しても他人に対しても,奇妙に寛大になる。
いいじゃん、いいじゃん、生きていくのは大変なんだからさ、みんなできがいいわけじゃないんだからさ、欠点だらけの人類だからさって感じで。
発達障害とか学習障害とかグレーゾーンとか言うけど、ほとんどの人間はそうなんじゃないの?って思っちゃう。
というわけで、少しずつ書籍の断捨離をまた始めてる。
なるたけ身軽になっておかないと。
さすがの私も物欲が少なくなってきたこの頃。
ものを増やして、誰が管理するんだ?と思うと、私自身だ。
そういう仕事は減らそう。
かつては、賃金労働のストレスで、買い物依存症になっちゃって。でも、まあそれはそれで気が済んだ。
ストレスで、いつも「どこか遠くへ行きたい」と思い、あちこち移動してたこと自体も良かった。
実際、自分の目で見て、肌で感じないと、わからないことは多いんだからさ。
しかし、あんな程度の賃金労働ごときにストレス感じてたなんて、無能もいいところだ。
つくづく、振り返ってみると、ほんとに私って馬鹿ブス貧乏そのまんま。それを克服できずに終わる人生。
それでも大難なく生きてこれたことに感謝です。大感謝だ。
よおおおく思い出してみると、あのときああしてたら、とんでもないことになったかもしれないとか、
あのときああなってたら、無駄に無意味に不幸になってたかもしれないとか、
そういう危機の時はいっぱいあった。
あのとき、あっち側に曲がらなくて良かった良かった。
サッサと逃げて良かった良かった。
平凡な人生でも危機はいっぱいにあった。
そもそも、精一杯やってきて、この程度だったと嘆いても、私はどの程度まで行きたかったの?
と、よくよく考えると、これといって私には能力以上に、目的も目標も志もなかったな。
そんなクズでも食ってこれて、十分に幸福だった。
と、とら屋のミニ羊羹食って、紅茶飲みながら、あらためて思う私。
羊羹は,これが一番好き。

今日の Blogは愚痴ばっか。すみません。
お詫びに、最近私が読んで非常に面白いと思った本について紹介します。
宮脇淳子氏の『ロシアとは何か』(扶桑社、2023)です。税込み1760円。
この本の制作に関しては、私のFacebook友だちの瀬尾健さんが、執筆協力と構成を担当しておられます。
以下のご著書も発表しておられます。

いっぱい本を出している売れっ子の書き手は、編集者や優秀なプロのゴーストライターが書いたものを書き直して発表するのは、当たり前のことですから。
年に何冊も何冊も,最初から最後まで書くなんて、なかなかできないって。
誰かが叩き台を作成しないと。
中には、一字も書かずにゴーストライターに丸投げの物書きさんもいるらしいよ。
『ロシアとは何か』について、Amazonにレヴュー書いたので、それをここに転載します。
もう4日以上は経過してるのに、まだサイトに載っていないんですよ。
長く書いたから載らないのかな。
レヴューをチェックする人に国語力がないのかもね。
それとも時給が低くて、長文なんか読む気にならないのかな。
思想的に問題ってこともないはず。
別にSDGsに反してるとは思えないけど。
陰謀論でもないし。
反ホワイト社会言説でもないし。

(転載はじめ)
ソ連崩壊から世界の表舞台の主役ではなくなったロシア。
第二次世界大戦の戦勝国であったので、国際連合(戦勝国連合)における常任理事国ではあり続けているが。
そのロシアが、また世界の表舞台に立ったのは、ウクライナとの戦争だ。
ウクライナとロシアの戦争については、日本人もウクライナ側に就くものと、ロシアがああいう反応するのは当然だとする側とに分かれている。
日本人でロシア贔屓(プーチン贔屓)である人々は,こう思う。
「ロシアは歴史上ヨーロッパに侵攻したことはなく、危機は常にヨーロッパから来た。だから、ずっとNATOと背後の欧米の侵略に危機感を持ってきた。ヨーロッパとロシアの間の緩衝地帯こそウクライナなのに、オリガーキーの支配するウクライナがEUに加盟したがりNATOに参加しようとするなど、どうしてロシアの神経を逆撫でするようなことするのだろうか?政治的に稚拙ではないか?」と。
だから、日本でロシア贔屓の人間は、「ウクライナを焚き付けているのがアメリカであるとロシアが考えるのも無理はない、また、実際にそうなのだろう。ウクライナのオリガーキーと、その傀儡であるゼレンスキー大統領は、アメリカのDeep Stateと結びついているのだ」と思う。
そして、ロシアが提唱する「ネオ・ユーラシアニズム」とは、ロシア人の魂をグローバリズムから守ろうとするナショナリズムであり、民族自決思想なのだと思う。
(このネオ・ユーラシアニズムについては,前に本Blogに書いてあるので、そちらをどうぞ!)
#599 10/1/2022 新ユーラシアニズムについて大雑把にいい加減に講義した資料を転載します
それは明治維新から英国の属国であり、大東亜戦争敗戦後はアメリカの属国である日本という国に生きる人々の共感を呼ぶ。
私自身が、そのように感じる人々のひとりであった。
しかし、本書の宮脇淳子(歴史学の泰斗である故岡田英弘氏の最大の弟子であり共同研究者であり配偶者)著『ロシアとは何か』は、感覚的な無学なロシア贔屓の曖昧模糊としたfog brainな私の頭のありようを、歴史の事実に基づいて蹴飛ばしてくれる。
そもそもロシア人の祖先とされるルーシ人は、もともとがスカンジナビア人のバイキングであり、ルーシ人という特別な民族は存在しなかった。
ロシアと呼ばれる地域の多くがモンゴルから占領され、「タタールの頸木」によって停滞したというのは嘘。モンゴルに占領されたことによる利益は大きかったのだ。
帝政ロシアの歴史は新しく短い。遅れてきたヨーロッパの一角として、ロシアは自国の後進性から脱しようとピュートル大帝も頑張ったが,近代ヨーロッパの啓蒙思想はいまだに根付いていない。
ロシア人の大多数の人々の意識は、民主主義や個人の尊厳や自由を求めず、専制的カリスマ指導者を求めている。
無自覚に第二のモンゴル帝国としてユーラシア大陸を支配下に起く大国思想に、ロシアは囚われている。
実は共産政権の中国もそうであり、一帯一路はモンゴル帝国の21世紀バージョン。
ただし、モンゴルは貿易やビジネスの販路を求めただけで、支配した地域や国々の文化や宗教に干渉せず、ある程度の自治すら認めていたのであるが。
思想や宗教が違うということで、ウイグルやチベットを弾圧迫害する今の中国の強権体制は、かつてのモンゴルにはなかった。
ただただ、中国の支配者はモンゴル帝国のイメージを自国の未来のヴィジョンとして幻視しているだけだ。
このように、ロシアも共産政権中国も、世界をより良い場所へと方向づけていく思想も哲学もなく、覇権ファンタジーに閉じこもっている。
その点から見たら、歴史がなく現在と未来しかないアメリカ合衆国の草の根の人々の善意の方が、まだマシかもしれないとさえ思えてくる。
そのアメリカも、巨額のカネがかかる自国を維持するために、自国民を食わせるために、属国から搾取せざるを得ない状態だ。ロシアや中国と事を構える余裕がなく、国内もリベラルと保守で分裂しつつある。
今や、世界は、このようなロシアと中国とアメリカの動向に翻弄されている。
本書は、世界史の事実に関する実に深く広い知識と知見に基づいたロシアという国の解剖白書である。と同時に中国の解剖白書でもある。
歴史が捏造されやすいものであるからこそ、歴史の事実を丹念に確認し、その因果関係を明らかにしなければならないことを、あらためて教えてくれる良書だ。
ロシアも中国も日本の隣国だ。否が応でも,関わっていく国々だ。だからこそ,ロシアや中国を理解することは必要だ。
記述は読みやすく明晰で、読んでいて楽しく、知的興奮を喚起してくれる。
しかし、決してサクサクと気楽に読めるものではない。いろいろ考えてしまって、なかなか読み進めない。
読み終えると、著者や著者の恩師である岡田英弘氏の著書をもっとさらに読みたくなる。やはり、きちんとした本は違う!
(転載おわり)
『ロシアとは何か』の第一章は、著者の宮脇氏の恩師であり共同研究者の岡田英弘氏の歴史観をコンパクトにまとめてある。
それも嬉しい点だ。
モンゴル帝国の人類史に与えた影響の巨大さについて、もっともっと知りたい方は、岡田英弘氏の『世界史の誕生』(ちくま文庫、1999/2019)を読むといいです。
岡田先生には、どんだけ世界史の知識があるんだ?と驚くよ。
また岡田先生の文章がいいのよね。
わけのわからん世界史の教科書じゃなくて、この文庫本一冊をじっくり高校生に読ませる方がいいんじゃないか。
私は、この『世界史の誕生』を、できれば高校生時代に読みたかった。
ならば,さっぱり因果関係がわからなかった世界史の出来事をつなぐ太いロープを捕まえることができたのに。
あのTVドラマ『VIVANT』に出てくる現代のモンゴルじゃないよお。
あれは、私はノベライズ本しか読んでない。ドラマは見てない。主演の堺雅人さんが苦手。『リーガルハイ』でも、堺さんの演技力はすごかったけど、なんかあの俳優さんは気持ち悪いんだなあ。怖いというか。笑顔すら怖い。なんでかな?まあ、その理由を考えてもしかたないから、どうでもいいけどさ。
モンゴル帝国って、なんか不思議よね。ズボンってモンゴル人の発明。馬に乗るからね。
疾風のごとく13世紀にユーラシア大陸を席巻して、ユーラシア大陸の東と西を結びつけるというとんでもない仕事をして、疾風のごとくモンゴルの草原に帰還しちゃった遊牧民族。

ギリシャのヘロドトスも困ったもんよ。神話を歴史(事実の集積)みたいに書いちゃって。
この人のせいで、アジアとヨーロッパの対立という構図がでっち上げられてしまった。
おかげで、21世紀になってもアジア対ヨーロッパだ。
敵対するのが当たり前みたいなのが常識になってる。
ペルシャとギリシャの戦争物語という神話を基にしたファンタジーにアジア対ヨーロッパという敵対関係を見て、それを真理として解釈してきた後世の人々が悪いのか。
それも、アジアは常に後進的なるもの、ヨーロッパは常に先進的なるものとして。
人間の概念や思想って、ほんと根拠のない思い込みから派生してることが多いんだよね。
人類の頭は不自由。自分の脳が自分を縛っている。
学問の第一歩というのは、いえ、思考の第一歩は、まずファンタジーと事実を分けて考えること。
宮脇淳子氏の『ロシアとは何か』は、決して反ロシア本ではないです。反中国本ではないです。
史実に基づいて、ロシア人や中国人の深層について書かれた本なのです。
読むなら、『世界史の誕生』とセットにして読んでね!
世界観が変わります。
ところで、なぜか日本人はモンゴルに憧れる人が多いんだってさ。
私もそうなんよ。子どもの頃から。
でも、モンゴル草原には憧れるけど、トイレが水洗でないと行けないのね、私は。スコップ持たされて、あっちの草陰でしてこいと言われてもなあ。
ともかく、ロシアや中国の「モンゴル帝国憧れ病」の気持ちはわかるなあ。

はい、わたくし、きよっちゃんも、岡田先生を、小室さんと、ならんで、尊敬してます。学ぶ中です。ユーラシア単位で、世界を、みることを、でーも、きよっちゃん、アンデス音楽が、好きなので、南米問題も、関心ありまして、やること、多いなーと、死ぬまで、いま、66。どこまで、学べるかと、ため息つきます。
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こやま きよし様
コメントありがとうございます。66歳でらっしゃいますか。どこまで学べるかという、こやまさんの思いに共感いたします。
学びたいのに、ついついサボってしまいますしね、私は。
読書に集中できないことも多いし。集中力こそ若さかもしれません。
アンデス音楽ですか。「コンドルは飛んで行く」しか知りません。あれ?あれはアンデス音楽ではないですか?
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あ、ふじもりさんに、つらなり、アホでケチでスケベーのきよっちゃんですー。お返事おおきに。30年間、日本で、バイトして、生活費と旅代を、稼ぎ、非課税世帯で、年金免除で、月38000円の年金生活者ですー。お返事おおきにー。はい、そうなんですがー、ボリビアのラパス、97年98年に二回いったんですが、そこが、アンデス音楽のメッカですねー。その曲、サイモンとガーファンクルより、世界的にヒットして、アンデス音楽ゆうたら、それに、なったんですがー、ええ曲が、ほかにも、あるんですよー。
ふじもりさんの訳した?アメリカの建築設計士の本、図書館から、借りて、読みましたよ、ふじもりさんの本も、副島さんのサイトで、紹介されたん、図書館で、リクして、読んでますよ。
元左翼ー立命館大学2部経済学、学生運動、元赤旗京都分室記者ー、いまは、無党派、アナルコブディストで、養老たけしはん、小室直樹、岡田英弘のさんカシコトリオに熱中してます。諸行無常、きよっちゃんも、世界も、変化してますー。お元気で、いま、ビンボー人の海辺の別荘探しで、石川県移住お試し住宅、七日間0円で、滞在してますー。
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こやま きよし様
ご返信ありがとうございます。
また伝記になるような面白い生き方をなさっておられますね、こやまさんは。
好きに生きる。諸行無常が世界。自由に生きるって、この社会に騙されていると、できませんね。
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おおきにー、それぞれの持ち場で、それなりに、ぼちぼち、水木しげる大先生さんがゆうように、ナマケモノに、なりなさい、ー本人ハ、ワーカホリックーと好きなものを熱中することに、余生を、送りましょう。合掌。また、ブログのぞきに、いきまっせー。
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こやま きよし様
そうですね。お互い、残りの時間を充実させましょう。ナマケモノやるのも芸が要ります。
また、拙文読んでやってください。
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